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検察は特別抗告せず 無罪確定の公算
10月28日 12時18分

検察は特別抗告せず 無罪確定の公算
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20年前、大阪市で住宅が全焼し、小学6年生だった女の子が死亡した火事で、母親ら2人の再審=裁判のやり直しが認められたことについて、検察が最高裁判所に特別抗告しないことを決めました。今後、やり直しの裁判が始まり、検察が新たに出せる有力な証拠はないことから、2人に無罪が言い渡される公算が大きくなっています。
平成7年、大阪・東住吉区で、小学6年生だった青木めぐみさん(当時11)が死亡した火事では、母親の青木惠子さん(51)と、内縁関係にあった朴龍※ひろさん(49)が放火や殺人の罪で起訴され、無期懲役が確定しましたが、大阪高等裁判所は、今月23日、「自然発火の可能性が否定できない」として、再審と、刑の執行の停止を認め、2人は、服役していた刑務所から釈放されました。検察は、再審が認められたことについて、最高裁判所に特別抗告するかどうか検討した結果、特別抗告しないことを決めました。
特別抗告が受け付けられるのは、憲法違反や判例違反がある場合に限られていることから、大阪高裁の決定を覆すのは難しいと判断したとみられます。
大阪高等検察庁の榊原一夫次席検事は、「高裁の決定の事実認定には直ちに承服しがたい点があるものの、憲法違反などがあるとまでは言えないことから、特別抗告は断念することとした。今後の再審公判において、必要な主張・立証を的確に行い、真相の解明に向け最善を尽くす」としています。
今後、大阪地方裁判所でやり直しの裁判が始まりますが、検察が新たに出せる有力な証拠はないことから、2人に無罪が言い渡される公算が大きくなっています。
※「ひろ」は日へんに「告」

朴さん「一日でも早く再審で無実を」

朴さんは「検察が特別抗告はしないと判断したと聞き、これでさらに前に進めると安どしました。一日も早く、再審公判で無実が明らかになることを望んでいます」という談話を出しました。また、朴さんの主任弁護人の乘井弥生弁護士は「検察が特別抗告を断念したことは当然のことだと受け止めています。今後は、速やかに再審公判が開かれるよう働きかけ、朴さんの無罪を確定させたいと考えています」という談話を出しました。

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