「俺んとこ来るか」。出会い系サイトで知り合った大阪府内の高校1年の女子生徒をそんな言葉で誘って自宅マンションに連れ込んだとして、名古屋市の会社員の男(27)が10月、未成年者誘拐容疑で大阪府警に逮捕された。女子生徒が男の自宅にいるのが見つかったのは7月。両思いの関係だったため府警は逮捕を見送ったが、男は女子生徒と二度と会わないという誓いを破って2カ月後、再び四国へ“駆け落ち”したことで身柄を拘束されたのだ。今回の逮捕が報道されると、インターネット上では「これが誘拐になるのか?」などと異論も噴出する事態に。だが、たとえ相思相愛でも相手が未成年であれば、連れ出した大人側が「誘拐」の罪に問われるのが現実だ。誓いを裏切った男の代償はあまりに大きかった。
「娘が帰ってこない」。7月22日未明、大阪府警高槻署に高校1年の女子生徒(16)の母親が駆け込んできた。
府警によると、女子生徒は前日の21日午前10時半ごろ「映画を見に行く」と外出。そのまま行方不明になった。府警は、女子生徒の携帯電話の解析や友人らから情報収集を進めるなどして捜査を開始。女子生徒が名古屋市の繁華街・栄から北東約2・5キロにあるマンションの一室にいることを突き詰めた。
この部屋こそ、会社員の男の自宅だった。7月29日夜、府警の捜査員は部屋の中にいる女子生徒を見つけ、保護した。
後に未成年者誘拐という重大犯罪に発展したこの事件。「誘拐」という言葉からは、女子生徒の手足が縛られ、狭い部屋に監禁されているというような情景が浮かぶ。だが、部屋の中にいた女子生徒の様子は、そんな一般的なイメージとはまるで違うものだった。
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