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【栃木】

公立校のいじめ認知件数 自殺問題後の再調査で2割増

 県教育委員会は二十七日、二〇一四年度に県内の公立学校で二千七十六件のいじめを認知したとの調査結果を発表した。岩手県矢巾(やはば)町で今年七月に起きた男子中学生の自殺を受け、国がいじめの基準を見直して都道府県の教育委員会に再調査を求めた経緯があり、栃木県では、再調査前の千七百三十二件より約二割増えた。

 今回の調査で、国は子ども同士のトラブルが比較的短期間に解消した例なども、いじめの認知件数に加えるように通達。再調査の前後で、県内の認知件数が二割ほど増えた点について、県教委側は「いじめの基準が見直されており、単純に比較はできない」との見解を説明。最初の調査で、深刻な事案が見落とされた形跡はなかったとした。

 内訳は、小学校で千百七十四件(前年度比二百三十二件増)、中学校で七百七十四件(百二十八件減)、高校・特別支援学校で百二十八件(六件増)。前年度同様、いじめの内容で最多だった「冷やかし」は七割を占め、「軽くたたかれる」「仲間外れ」が続いた。

 体調不良や不登校につながるなど、重い被害が出た「重大事態」は四件(一件増)。いじめが解決したり、一定程度解決した後、教員が継続して対応したりしている割合は全体の97・6%(0・5ポイント増)だった。

 前年度より認知件数が百十件増えた現状を踏まえ、県教委の担当者は「インターネットを通じたいじめが問題となっており、現在、指導用の資料を作成している。来年度にも県内全ての先生に配りたい」との考えを語った。 

  (大野暢子)

 

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