最新の週刊東洋経済

TSUTAYA、誤解と憶測に満ちた会社の正体

メディアに出ないCCC増田社長が口を開く

「CCCはお化け。みんな見えない、見たことがない。でも結果で評価される」と語る増田宗昭社長
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)による公立図書館の運営(指定管理者制度)が議論を呼んでいる。「TSUTAYA図書館」と呼ばれる運営図書館には、従来ならなかった空間や利便性に一定の評価がある。一方で、選書や独自分類のあり方について強い批判もあり、愛知県小牧市がTSUTAYA図書館計画を白紙撤回するなどの動きが出ている。
今週発売の週刊東洋経済(10月31日号)は増田宗昭・CCC社長への独占インタビューを掲載し、一連の問題が噴出して以来、初の経営トップの見解を伝えている。増田氏が自社を取り巻く逆風をいかに受け止めているかは、記事をお読みいただきたいが、忘れてならないのは「CCCとは、増田氏とは、何者か」だ。どのような価値観を行動原理とし、いかなるビジネスモデルに支えられている企業と経営者なのか。その理解を抜きにして、問題の行方は展望できない。
CCCを知る手がかりとしてここでは、独占インタビューのうち、誌面に掲載できなかったやり取りを中心に公開する。

変化を受け入れる「のりしろ」

――レンタル最大手と呼ばれていますが、実はTSUTAYAは実店舗におけるCD・DVD販売の最大手で、最大の書店チェーンともなっています。

TSUTAYAがなぜ成長できたか。それはFC(フランチャイズ)加盟企業とCCCが互いにリスペクトできているから。「FC本部の言うことを聞け。聞かなければペナルティ」という関係じゃない。

――TSUTAYA以外の屋号を認めるなど柔軟です。

彼らを単なるFCとは思っていないからね。加盟企業に教えてもらうことも多い。ある種、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)的な繋がり。たとえばTSUTAYAは、ある時期から大型化(300坪以上)しているのだけれど、それはトップカルチャー(FC企業最大手)がそういう店を作ったのが始まり。その店がお客さんに支持されているのを見て、「ああ、これからはこうだ」と教えてもらった。CDをレンタルだけでなく販売することも、高知のFCに教えてもらった。

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TSUTAYA 破壊と創造

レンタル業のイメージが強いが、実は、国内書店最大手。縮小する出版市場で成長する一方、公立図書館も手掛け、各地で物議を醸す。今、最も議論を呼ぶ企業と経営者に迫る。

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