韓国の出版社に抗議「歪曲した」 ノーベル経済学賞・受賞者、著作の翻訳版で
2015-10-27 16:03

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複数の韓国メディアは26日、2015年のノーベル経済学賞の受賞者であるアンガス・ディートン米プリンストン大学教授の著書「The Great Escape: Health, Wealth, and the Origins of Inequality」(日本語訳版は「大脱出:健康、お金、格差の起原」、以下「大脱出」)の韓国語版について、プリンストン大学の出版局が現地時間22日にプリンストン大学ウッドロウ・ウィルソン・スクールを通し「韓国語版では原文が変えられていたり削除されている」とし、販売中止と再出版を要求したと報じた。
記事によれば、ハンギョレ経済社会研究院の研究員などが「大脱出」の韓国語版において、「原文を歪曲、削除」などを行ったことで、アンガス・ディートン教授の主張も「歪曲して伝えられた」としたほか、原著の序文を短くし自由経済院の院長が執筆した序文を新たに加えたことを伝え問題になったと伝えた。
プリンストン大学の出版局は「韓国語版は原著の内容を変更したり、削除したりした」ことを伝え、さらに「韓国人経済学者が『大脱出』をトマ・ピケティの『21世紀の資本』と対立する本である」と説明した序文を加えるなどしたと指摘。編集と新しい序文の挿入に対して、著者とプリンストン大学出版局は共に承認はしていないと述べたと報じた。これに対し韓国語版を出版したハンギョンPB社も韓国版の販売中止に同意し、原文を正確に反映させるよう検討し改訂版を出版すると明らかにした。
この報道に対し、韓国のネットユーザーらは「本当に恥ずかしい」「どれだけ赤っ恥の行動だよ」「期待を裏切らないね」「ある意味すごいね!ははは・・・ノーベル経済学賞の論文を勝手に編集するレベル」「これは本当に違う。この国は狂ったね」「国際的恥だね」などのコメントを寄せた。(編集担当:木村友乃)(イメージ写真提供:123RF)