群馬県太田市に建設中の「おおたBITO 太田市美術館・図書館」に、取り下げられた東京五輪の旧エンブレムをデザインした佐野研二郎氏のロゴを使用するかどうかについて、清水聖義市長は27日の記者会見で、使用しないことを正式に決めたと明らかにした。
清水市長は「タイミングが悪かった。デザインよりも、制作者に関心が向いた」と述べた。
市によると、9月20~30日、市民から217件の意見が寄せられ、採用に反対する意見が全体の7割だった。市は今月8日、佐野氏にロゴの作成を依頼した設計事務所の担当者に、使用しないことを伝えた。今後のロゴは検討中という。
ロゴをめぐっては、米デザイナーが自身の作品に酷似していると指摘。清水市長は当初、ロゴを「使用し続ける」と強調していた。施設は7月に着工、来年10月の開館を目指している。(共同)