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【デビュー】
「迷彩服の自分も好きに」“陸自の美人歌姫”鶫真衣さん(28)(下)
陸上自衛隊中部方面音楽隊(兵庫県伊丹市)の1等陸士、鶫真衣(つぐみ・まい)さん(28)は同音楽隊に配属されてから1年がたった。寮に住んで毎朝6時に起床。定期演奏会に向けた練習だけでなく、駐屯地の警備の任務や野外訓練などをこなす日々を送っている。
--3カ月の基礎訓練を終了後、音楽隊員として訓練が始まったのですね
基礎訓練の期間は、大きな掛け声を出しながら走ったりしていたので声がガラガラになっていました。音楽隊員の訓練が始まると、学生時代の楽譜などを引っ張りだして基礎からやり直しました。このごろ、力を入れたのは国歌「君が代」の練習です。日本が永久に続いていきますようにという願いを込め、息継ぎを極力減らして歌っています。
--ところで歌の道に入るきっかけは
NHK番組「おかあさんといっしょ」の「うたのおねえさん」にあこがれ、中学時代に声楽を始めました。そのころからレッスンを受けている先生の教えが「魂で歌いなさい」というものでした。「楽譜を見てすぐに歌わず、よく楽譜を読み込んだ後、歌いたいと心から思ったときに初めて声を出すように」と指導されました。上手な人の歌い方をまねたり、ただきれいに歌おうとするのは許されませんでした。
--厳しい先生です
この先生からはよく「歌に向いていないから辞めなさい」と言われました。レッスン中に涙があふれてきたこともありましたが、あきらめませんでした。大学までは年に1回程度、その先生のレッスンを受ける程度でしたが、大学院ではその先生が在籍されている学校に進学し、より深く学びました。