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米国防長官「南シナ海での活動 今後も継続」10月28日 4時20分
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中国が南シナ海で人工島を造成している問題で、アメリカのカーター国防長官は中国が主権を主張する人工島から12海里以内の海域でアメリカ軍の艦艇を航行させたことを公式に認めたうえで、こうした活動を継続する考えを示し、反発を強める中国との間でせめぎ合いが続いています。
アメリカ政府は27日、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で、中国が造成している7か所の人工島のうち、スビ礁の12海里=22キロの中にアメリカ海軍のイージス艦「ラッセン」を派遣し航行させました。
12海里は領海と認められる範囲ですが、アメリカ政府は国際法上、人工島は領海の基点とはならないとして、中国の領海とは認めない立場を明確にするため、今回の行動に踏み切りました。
これについてカーター国防長官は27日、議会上院の公聴会で、イージス艦が中国の人工島の周辺12海里を航行したことを初めて公式に認めました。
また、アメリカ政府として国際法で認められるあらゆる場所で飛行、航行し、活動するという従来の方針を重ねて強調したうえで、「今後、数週間から数か月の間に、さらなる海軍の作戦があるだろう」と述べて、こうした活動を継続する考えを示しました。
一方、中国は国防省の報道官が、27日夜談話を出し、アメリカ海軍のイージス艦に対して、中国海軍のミサイル駆逐艦「蘭州」(らんしゅう)などが警告を与えたと発表するなど反発を強めており、今後、南シナ海で両国のせめぎ合いが続きそうです。
12海里は領海と認められる範囲ですが、アメリカ政府は国際法上、人工島は領海の基点とはならないとして、中国の領海とは認めない立場を明確にするため、今回の行動に踏み切りました。
これについてカーター国防長官は27日、議会上院の公聴会で、イージス艦が中国の人工島の周辺12海里を航行したことを初めて公式に認めました。
また、アメリカ政府として国際法で認められるあらゆる場所で飛行、航行し、活動するという従来の方針を重ねて強調したうえで、「今後、数週間から数か月の間に、さらなる海軍の作戦があるだろう」と述べて、こうした活動を継続する考えを示しました。
一方、中国は国防省の報道官が、27日夜談話を出し、アメリカ海軍のイージス艦に対して、中国海軍のミサイル駆逐艦「蘭州」(らんしゅう)などが警告を与えたと発表するなど反発を強めており、今後、南シナ海で両国のせめぎ合いが続きそうです。
国連「平和的方法で解決を」
アメリカ軍の艦艇が南シナ海で中国が主権を主張する人工島から12海里の中を航行し、中国が強く反発していることについて、国連のデュジャリック報道官は27日の記者会見で、「周辺海域での緊張の緩和に向けて、関係国は最大限自制し、対話を通じた平和的な方法で国際法や国連憲章に基づいて問題を解決することを望む」と述べ、アメリカと中国の双方に自制と対話を呼びかけました。
一方で、アメリカが国際法上、人工島は領海の基点にはならないとして艦船の航行に踏み切ったことについて、「アメリカ軍の行動が合法か違法かを判定する立場にはない」と述べるに留まり、米中双方に配慮した慎重な立場を示しました。
一方で、アメリカが国際法上、人工島は領海の基点にはならないとして艦船の航行に踏み切ったことについて、「アメリカ軍の行動が合法か違法かを判定する立場にはない」と述べるに留まり、米中双方に配慮した慎重な立場を示しました。