聚楽第の遺構、黒門通付近が外堀か 京大防災研調査
京都大防災研究所などによる共同研究チームが27日に京都市上京区で実施した聚楽第(じゅらくだい)の遺構を調べる「表面波探査」で、聚楽第東側の外堀とみられる跡が見つかった。
上長者町通の大宮通付近から堀川通付近まで調査し、画像解析した結果、黒門通付近で約20メートルにわたって堀のようなへこみがみられた。これまで確認できなかった外堀跡とみられる。大宮通付近には従来の想定通り、内堀とみられる20~30メートルのへこみも確認できた。聚楽第は堀川を堀にしたとの説もあるが、堀川近くには堀はなく、黒門通付近が外堀だった可能性がある。
探査は、木づちで地面をたたいて音を出し、道路に設置した複数の地震計で地中からの反射音を拾い、複数の地震波の強弱で地盤の固さを分析する。共同研究チームは「思った以上に精度が高い結果が出た」といい、今後も周囲で調査を継続する。
【 2015年10月27日 23時10分 】