太平洋戦争の空襲で亡くなった民間人約51万人を追悼する「太平洋戦全国空爆犠牲者追悼平和祈念式」が26日、兵庫県姫路市西延末の手柄山中央公園であった。全国から約500人が参列し、戦後70年の節目に平和への誓いを新たにした。
同公園に慰霊塔が建立された1956年10月26日以降、空襲に遭った全国の自治体でつくる「太平洋戦全国空爆犠牲者慰霊協会」(事務局・姫路市)が毎年この日に開いている。
祈念式では参列者ら一同で黙とう後、石見利勝姫路市長が「空爆の惨禍を被って70年。戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代に伝えていくことが重大な責務」とあいさつ。安倍晋三首相の追悼の言葉を古賀篤総務政務官が代読し、遺族らが慰霊塔に献花した。
太平洋戦争末期の姫路空襲で弟2人を亡くした有本隆さん(83)=姫路市=は「戦争は人間を人間でなくしてしまう。二度と起こってほしくない」と力を込めた。(川口洋光)