東証:日経平均、大幅続落 8カ月ぶり安値
毎日新聞 2015年09月29日 10時16分(最終更新 09月29日 13時06分)
29日の東京株式市場は、中国経済の減速懸念が再燃したことから売り注文が広がり、大幅に続落した。日経平均株価の下げ幅は一時600円を超えて1万7000円を割り込み、1月19日以来約8カ月ぶりの安値水準となっている。
28日に発表された中国の工業関連指標が大幅に悪化したことで、中国経済の先行きに対する警戒感が再び高まった。同日のニューヨーク株式市場は、ダウ工業株30種平均の終値が前週末比312.78ドル安の1万6001.89ドルと大幅反落し、約1カ月ぶりの安値水準となった。
29日の東京市場もこの流れを引き継ぎ、取引開始直後から売り注文が集中。2016年3月期の業績予想を下方修正した神戸製鋼所など、中国で事業展開する鉄鋼や建設機械の株価が大きく下落している。
米国の利上げ時期を巡る不透明感も相場の重しになっており、市場では「中国政府の財政出動や日銀の追加金融緩和など、具体的な政策が出ないと株価反転は期待しづらい」(野村証券)との見方が出ている。【鈴木一也】