ニコ動で『デレアニ』25話 配信中!
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最終話は、満を持しての『シンデレラの舞踏会』! 来月行われるシンデレラ3rdライブも同じ名前で開催されますが、アニメで描かれた『舞踏会』は、この作品全体のテーマ、そして『アイドルマスターシンデレラガールズ』を具体化したような華々しくも賑々しく楽しいイベントになっていましたね。
○『流れ星キセキ』
『ミツボシ』と『エボレボ』を組み合わせたような、ニュージェネの新曲。3話の大ジャンプと7話の一歩を併せたかのような彼女たちの新たな歩みが、美しく煌びやかに、そしてしみじみと振り返る思い出ボム(アニマスの『でしょう?』を思い出す)を彩る歌。
この物語は彼女たちがSRに至る道……それどころか、そのSRすら超えてSSR衣装!
そのSSR衣装がアホかってくらいに超細かい!
正しく、2クール目におけるニュージェネの物語を描き出す歌。詞と詩が綾なして思い出ボムの導火線を紡いでいく。
「1つ」「2つ」「3つ」歌詞がまさに20話~24話をなぞってる。
こうして縦に並べてみると、三人で一つの動作を終えていることがよく分かる。
星を描いて、抱きしめて、空へと飛ばす。
3つの星と14の星。
どことなく『ミツボシ』っぽい振り付け。
先輩であり後輩であり仲間である皆も見守っている中、3話よりも6話よりも13話よりも光に包まれたステージ。
(美嘉の表情がすっごいイイんだ)
お客さんがいて、笑顔があって、未央と凛と卯月の笑顔があって、美嘉の泣き笑いとPの笑顔もあって、その笑顔がまた新たな笑顔を作る。そういうステージ。
ずっとこのアニメのテーマだった『笑顔』のステージ。そんなステージを、ずっと何かしらの問題を抱え続けてきたニュージェネ三人がしっかり作り上げたというのが何よりも良い。あの3話で、あの13話で、そしてあの15話で目の当たりにした輝きにガンガン近づいて行っている。
○M@GIC
まさかの新曲2曲!!『GOIN'』歌って、あの時と変わらない絆を確認して
楓さんたちも見守ってくれていて、駄洒落も飛ばして、変わらない魅力を確認して
そうして「一歩」。変わらない彼女たちの、一つ上(↑)のステージ。
『M@GIC』。『star!!』のように優しく、『shine!!』のように全力な歌。そしてその二曲でも詠われていた「魔法」とは何かという、この最終話でも語られたテーマを体現する歌。
幕が上がるステージ演出は『M@STERPIECE』を連想させるよね。
逆光と足元からのライトが高揚を煽る!
キビキビとしたダンスがすっごい心地いい!(あと腋)
顔や手足の表情がとても作りこまれてるのでコマ送りで見てみると凄いよ。1コマ1コマの画が物凄く完成度高い。
OPの『shine!!』から繋がる王子様風の衣装は、彼女たちの「導かれる側も導く側も、全部自分たちでまかなう!」という強い足取りを象徴している。これは、何よりも誰よりも、アイドル同士の導き合いの物語。
そんな王子様たちが「だってシンデレラは頑張り屋でしょう!」って歌うのが最高に良いよ。卯月がずっと言ってきた「頑張ります!」にも通じる。
何も留保を付けずに『シンデレラストーリー』を語る時、どうしてもどこかに「その才能だけで選ばれて栄光への階段を駆け上がる人」という文脈が見え隠れするんだけど、そんな意識を吹き飛ばすかのように「シンデレラは頑張り屋」と言ってしまうのがこの物語だ。卯月も、凛も、未央も、14人全員が、25話かけてずっと何かを頑張り続けてきた。そのご褒美のような、13話を超える輝きに包まれるステージ。
ハートで繋がるあんきら。
汗の描き方が凄くいい。
「この絆が宝」で、先輩や仲間たち。Pもスタッフも見守っている。全員、いい笑顔です。25話の間ずっと端々で描かれてきた、特に今回は全編に亘って描かれた「『アイドルマスターシンデレラガールズ』らしい幅広さと豊かさ」の象徴だ。
そして
「だて最高の味方がいるもん」でこの……こんなもん涙が止まらんだろ……
3話でも6・7話でも9話でも10話でも11話でも13話でも15話でも16話でも18話でも19話でも22話でもそして24話でも、ずっと描かれてきた「ファン」。このアニメにおける『我々』は、Pでありこのファンでもあった。ここに来て「貴方たちは最高の味方」とコチラに向かって言ってくれた。それを最高に美しく描いてくれた。一瞬、ほんの一瞬でも『輝きの向こう側』が垣間見えるような光。この燃えるようなサイリウムの輝き、その光が彼女たちを照らす力。「我々の応援こそが彼女たちを輝かせるんだ」という描写。これ、アイドルマスターだった。
「ここでめぐり会えた ずっと大好きなキミに」もまた二重の意味があると思うんだよね。(例えば今回の終盤の新田ちゃん達、全員の言葉が二重の意味を持ってる。そもそも『シンデレラの舞踏会』そのものが、このアニメのテーマを具象化したものだ。彼女達の言葉や行動には常に二重以上の意味が付与されている)
(2周年記念の『おねシン』みたいな三人。思えば、童話『シンデレラ』ではなく、あくまでも『お願い!シンデレラ』をなぞってきたのがこのアニメだったかもしれない)
『アイ must Go』のように、『キミ』には、「ファン」という意味もあれば、「P」という意味もあり、そして何より「仲間」という意味もあるんじゃなかろうか。ファンと共に歌い合うというのが実にいい。
「この絆が宝」と謳う通り、Pや先輩が見守る中で、仲間と共に、『味方』に向けて歌う。何重にも描ける「キミ」に向かってその笑顔を届ける。
ステージの上と下とで「キミに」と歌い合う。これもまたアイドルマスターだ。
○『お願い!シンデレラ』!!
『春フェス』なんだね。先輩たちが、ライバルたちが、仲間たちが見守る。
そんな中、1話の先輩たちと同じ地点まで飛ぶ。
「恐れず進んでいく」彼女達の道を照らすOPと同じライト。
これからは我々の仕事だ。
自己紹介が「私たち、シンデレラガールズです!」なんだよね。
「シンデレラを目指す少女達」ではなく、もう既に階段を上がった彼女たちだ。そうして、「動き始めてる輝く日のために」「始まるよ新たなストーリー描いたら」「変われるよ君の願いとリンクして」の歌詞の通り、次の階段にあるのは白紙のページ。
この白紙を埋めるのはこれを見ている我々だ。
13話や22話を経てピンヒール・ハイヒールの靴にはすっかり慣れた。
ちょっぴりの背伸びだった靴がいつしか似合うようになる。彼女達の自然な、しかし確かな成長が描かれていた。
○『シンデレラの舞踏会』+アルファ
今回のメインとなる舞台は何と言っても『シンデレラの舞踏会』!
3rdライブの会場でもある幕張! 西武ドームでも設置された10thの星!
22話と同じように「失敗すれば解散」の瀬戸際にある舞台ではあるんだけど、もう彼女たちにそんな気負いはない。Pが言うように「笑顔で楽しむ」。その言葉だけでPとも仲間とも通じ合える。
凛のSR+のステージを見守るSR+未央とSR+卯月。卯月も、22話とは違い、もう恐れずにその輝きを真っ直ぐ見ることができている。
部長は「それだけでいいのかね?w」と言うけれど、Pと彼女たちの絆は部長の想定以上に深く強いのかもしれない。
だからこそ、Pは彼女達の逞しい笑顔を見て「笑顔で楽しみましょう」のみ。それだけでいい15人+αたち。
いつもの華やかな衣装に身を包んだ先輩たちもいて(茜はこの衣装のままトップバッターとして『熱血乙女A』を歌ったのかな?)、
警官&軍人もいる。
紗枝はんと友紀がいて、『舞踏会』なのにお笑い芸人もいる。
この回の後半で旧シンデレラプロジェクトは解散し、そして終盤の春フェスでは再結集して『おねシン』を歌うわけだけど、その「バラバラにもなれるし、また集まることもできる、その組み合わせは無限大(極端な事を言えばn人ユニットを作るだけでも183Cn通りの組み合わせがあるわけで)で、その多才さ、多彩さで無数の楽しいステージをそれぞれ作れる」っていう『アイドルマスターシンデレラガールズ』そのものの楽しさ、もっと言えば『アイマス』の楽しさそのものを、ここに描き出した。
早苗さんも幸子も雫も、『セクシーギルティ』ではなく、それぞれに別々のステージでお仕事をする。
ゆかゆかのりこも『イエローリリー(メロウイエロー)』ではなく別々にお仕事をする。(有香は舞踏会にはいなかったのかな?)
KBYDも別々にお仕事。YとDはデュオでもやってたのか、或いは別枠にKBYDトリオのステージが1回でもあったのか。
あずきも、『フリルドスクエア』ではなくソロでお仕事。周子もプロジェクトクローネから一歩離れればこういうバラエティ的な(ちょっといかがわしいぞw)お仕事もする。
Pが言うように他の部署と連携して「線を越えて広がっていく」「繋いだ手の暖かさの広がりが力になる」アイドルたちの力そのものが、この『舞踏会』を形づくっている。
「お菓子大好き!」なアイドルたちによるケーキやドーナツの配布。
多分手作りだろうなあ。牛乳は及川牧場のものを使ってたり。いい宣伝になりそうだ。
和風アイドルたちによるリアル『シンデレラのお茶会』。
肩出しあずきは目のやり場に困りすぎんだろ……
『ノーブルセレブリティ&蘭子』や『新田ちゃん&楓さん』のステージは
常務の理想に近いんじゃない?
『それぞれのステージ』で各々が活躍することもできるし、かと思えばいつものユニットに戻って来ることも出来る。
19話・22話ですっかり定着した*withなつなな、
ラブライカ&ローゼンブルクアルプトラウム、
そしてキャンディアイランド&凸レーション。何を歌ったんだろう?
定番のユニット、アニメで生まれたユニット、新旧、あらゆる様々な組み合わせでこの子達は輝ける。
どことなく、『アイマスの声優さんたちが今までやってきたイベント』にも似てるんだよね。
シンデレラ一門によるコントのような何か。演劇のような何か。トークショーのような何か。
・シンデレラ一門が上方演芸の街に遠征 “THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS SUMMER FESTIV@L 2015”大阪公演リポート - ファミ通.com
ゲーム対決。色んなイベントで『太鼓の達人』や『デレステ』なんかで対決してたっけ。
・【TGS 2015】「アイドルマスター」のリズムゲーム2タイトルで対決!新情報も明らかになったステージをレポート|Gamer
ユッコによるマジックサイキックショーは2ndライブの一幕。スプーンじゃなく椅子を曲げちゃった。(「スプーンさん曲がって~!」って応援(?)する智絵里ちゃんがかわいい)
・電撃 - 『アイドルマスター シンデレラガールズ』2ndライブレポート! 3周年&TV開始直前で期待は最高潮!!
藍子と椿によるブルーツ・リーのリアルG4U撮影。
・ブルーツ・リーとは (ブルーツリーアズールチャイルドとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
アイマス関連のお仕事じゃないけど、若林直美さんがやっていた『眼鏡お渡し会』。マキノさんに風香に上条さんは、数少ない『ステージ衣装でも眼鏡を外さないアイドル』。
・メイドのメガネ屋 キャンディフルーツ オプティカル
生演奏で歌うのは、ニコニコ超会議の時の『マスピ』や、8thライブを思い出す。楽器までアイドルでカバー。
・会場がひとつになって盛り上がった『アイドルマスター』8周年ライブ大阪公演初日リポート - ファミ通.com
とときら学園出張公録はラジオの公録に近いかも。
・『デレラジA』公開録音イベント「~デレソニ~」昼の部レポート - アニメイトTV
そしてもちろんライブ!
涼もロックな仲間達と共に。ライラさんもドラム!
卯月もようやく小日向ちゃんと一緒に!(『ポンコロイド』でも歌ったんだろうか)
もちろん美嘉も負けていない!
今までアイマスガールズがやって来たお仕事を描いた。つまりそれに参加してきた『我々』を描いた。これもまた、アイドルとファンとPを描いた『アイドルマスター』。
○シンデレラ達それぞれのお仕事
後半では、あの地下のプロジェクトルームから巣立ったシンデレラ達が、それこそ『線』を超えてお仕事やレッスンをしていく姿が描かれた。
新田ちゃんはある意味じゃ先輩としてふみありと共にレッスン。3人のレッスンにトレーナーさん4人も付けて豪華だw
もうシンデレラプロジェクトが無いので、『シンデレラプロジェクト』『プロジェクトクローネ』という垣根が存在していない。そんな垣根を越えて彼女たちは広がっていく。
新田ちゃんの「皆頑張ってるから」は「文香ちゃんとありすちゃん」でもあり「旧シンデレラプロジェクトの皆」という意味。
アーニャはクローネの二人と共に歌番組。
クローネは存在してるんだね。これもまた、垣根が存在していないことの証左。『垣根を超えて自分を高みへ持っていく』という決意を一番最初に固めたのはアーニャだった。
アーニャの「言葉を届けたい」は「ファンに届けたい」でもあり「旧シンデレラプロジェクトの皆に届けたい」という意味。
覚醒魔王蘭子は、ずっと仲良くしてきた小梅ちゃんと、新たな仲間の飛鳥君と共にステージ。
これまで培ってきた絆を大切にしながら、新たな絆も培っていく。仲間との絆もファンとの絆も。
蘭子の「友よ」は「ファン」でもあり「旧シンデレラプロジェクトの皆」という意味。
かな子は某お部屋。5話じゃ「まじめにお仕事頑張ってればいつか」と言っていたかな子も、こうやって新たな仲間とメジャーなTV番組に出られている。
シンデレラガールズの中でも代表的な癒し系アイドルでもある夕美をして「一緒にいると癒される」と言われてるのも感慨深い。
かな子の「どんなに不安でもお仕事を楽しむと決めた」は、18話での教訓であり、夕美の問いに答えつつ励ます言葉であり、「私だけじゃなく、みんながそれぞれ心に決めた」という意味。
智絵里ちゃんは幸子と共に何かのバラエティ。
ずっと先輩でライバルだった幸子と並んでお仕事できている。あまつさえ、幸子のフォローのようなことまでして。一番成長したのはやっぱりこの子だ。
智絵里ちゃんの「怖がってばかりじゃなく前に進む」は、「今まさにこの仕事」のことであり、「アイドルとして」の意味。
杏は有香、桃華と共にジュースのCM。これもまた大きな仕事だ。現場ではビシッと決める杏は、仕事を作る側としても重宝するんじゃなかろうか。
杏だけでなく、有香も桃華も、これまで見たことも無いユニットで頑張ってる。
杏の「一人でやってるわけじゃない」は、「有香と桃華」でもあり「旧シンデレラプロジェクトの皆」という意味。
きらりのファッション撮影は適性に合ってるよね。
(わざわざ横線入れて背のでかさを強調w)
あのファッションショーイベントの時のように、ユッキやユッコも導いていくんだろうか。
きらりの「繋いだ手の暖かさが力になる」は、「今まさに繋いでいるユッコとユッキ」でもあり、「円陣の際などに繋いだ旧シンデレラプロジェクトの皆の手」という意味。
莉嘉のファミリアツイン撮影もまた「やりたかったこと」の一つ。
あの2話以来ずっと「~~したい!」と言っていた莉嘉。願いが一つ叶った。これからも一つずつこの子は願いを叶えていくんだろう。
莉嘉の「会えてないけど大丈夫」は、「連絡はいつもしてるから大丈夫」でもあり、「離れていても想いは繋がってるから大丈夫」「もう子供じゃない」という意味。
みりあちゃんは『L.M.B.G』の面々とステージ。とときら学園で仲良くなってもいるんだろう。
(この感慨深げな表情と、そんな表情を一瞬で眩しい笑顔に変えるプロらしさが良い)
「いっぱい歌ったり踊ったり色んな事をしたいな」って言っていたものな。みりあちゃんもまた、これからいっぱい夢を叶えていく。
みりあちゃんの「いっぱい歌っちゃう」は、「今日このステージで」でもあり、「これからずっと歌っていく」という意味。
李衣菜は、19話で成し得なかった夏樹とのライブ。ラジオ関連のステージだろうか。
まるで11話のように叫ぶ。みくと出来たことを、夏樹ともやっていく。自分の道に真摯な李衣菜だからこそ、みくの道を尊重し得た李衣菜だからこそ、もっとたくさんの仲間と共にやっていけるだろう。
李衣菜の「私らしく行く」も、「今日このステージで」でもあり、「私のアイドル道で」という意味。
みくは、三度名前を変えた『マジックキャッスル』のお仕事。菜々ちゃんと共に。そして仁奈ちゃんと、美玲と共に。みくもまた、これまでの仲間と新たな仲間と共に次の地点へ進む。
信じ合っていたからこそケンカしてきた李衣菜と離れても、信じ合っている心は一緒。
みくの「笑顔で行く」も、「今日の収録で」でもあり、「これからのお仕事ずっと」という意味。
未央の演劇は初日公演大成功。最初は怒られていた未央だけど、監督にも褒められた。
21話で得た新たな仲間、ポジティブパッションの二人と共に。新たな仲間と新たな地平へ。
未央の「皆で進んできたから」は、「茜や藍子をはじめとした共演者や監督たちスタッフ」のことであり、「旧シンデレラプロジェクトの皆」という意味。
凛もまた、新たな仲間と共に新たな地点へ進む。
加蓮と奈緒もSR衣装。この子達もまた、凛を追いかけ、今また凛の隣に並んで未来へと進む。
一番最初の「笑顔です」へ帰ってきた。
凛の「今、楽しいから」は、「このお仕事」の事であり、「アイドルとして今楽しい」という意味。
卯月も。響子を交えて『ピンクチェックスクール』で新曲発表会。
卯月の「笑顔でいられる秘訣は分からないけど、とにかくキラキラしたい」は、「この質問への答え」でもあり、「アイドルとしてその答えをずっと探し続けていきたい」というスタンス・理念の表明という意味。
「キラキラしたい」という願いは1話と同じ。24話で心に決めた「キラキラ出来る場所、その力を探し続けていきたい」という決意、それ自体が卯月の願いだ。「何も見えないから怖い」んじゃなく「何も見えないからこそ探し続けるんだ」という、厳しくも力強い道に卯月は乗った。卯月がキラキラする方法はその白紙の未来に無限に存在する。それを探すのが、この12時1分の先の物語を彼女達とともに歩む我々の仕事なんだろう。
というわけで、最終回25話におけるアイドル達の活躍について見ていきました。彼女たちの道は続いていく。この物語の続きは、ケータイの中でもいいしCDの中でもいいしそれ以外のメディアでもいい。無限の可能性が彼女たちにはある。その可能性を、このアニメは最後に我々に手渡した。それが嬉しい。
後編では彼女たちの全体における総括について。
それでは、佳きアイマスライフを。
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前の記事2015-10-23 01:04:34アニメ 『アイドルマスター シンデレラガールズ』のキャラを...5コメ
流れ星キセキの3人の1枚絵ですが、3人で一連の動作、というのは気づきませんでした。
ただ、3つの星(NGs)に対する3人のスタンスの違いも感じられました。
凛は穏やかに目を閉じて降ってくる星を受け入れて、3つ星はお姫様のティアラの様。未央は母親のように慈愛のまなざしで優しく包み込み、卯月は祈るように強く握りしめています。
また、今回の舞踏会、CP14人中で、未央だけがせっかくのSR+衣装でステージに上がるシーンが無いのはどういった演出とお考えですか?
卯月と凛はそれぞれPと常務の会話の中で、「不遇の灰かぶり」「Pと常務で別の輝き方をさせられる娘」の象徴としてステージシーンが1枚絵で描写されました。その一方、未央は同じく、2人の会話の中でシーンが挟まれますが、CP14人中、唯一動画で、「うん」というセリフを持ってTPのステージを見つめ、かけていくシーンがあり、代わりにステージのシーンはありません。美嘉の1枚絵はあったので、その気になれば美嘉と共演でもステージシーンは表現できるはずなので、何か意図あっての描写と考えられます。
その直後のNG3人が走るシーンで、未央が客席の仲、凛がまばゆいステージの上、卯月が暗い楽屋裏を走っているシーンは、1話で観客、花飾りの搬入、手伝いとしてNG3人が表れたことを考えると3人のアイドルスタンスの違いも相まって象徴的です。未央の描写もこことかかわるものと思いますが、うまく言葉にできていません。
考えてみると、未央は2~6話で目線を視聴者とシンクロさせていた時期があって(だからこそ6話後半でその繋がりが切れる瞬間に重みが生まれたわけですが)、どちらかと言うと「輝く少女たちを見る人」の属性があるのかなと思います。立ち位置がほんの少しだけメタに近い。
また、Pの言葉の説明としての凛のステージの画、卯月もちゃんと復活して小日向ちゃんと共に歌ってるという説明の画はどうしても必要でしたが、未央に関しては「三人共SR+の衣装でステージやってるよ」の説明さえあればそれ自体の画は不要だったという判断なのかもしれません。実際、SRでの画が少なかったからこそ「三人同時のステージはSSR衣装だ!」にカタルシスが生まれていましたし。
そういう部分を考えると、三人が走るシーンは「お客さんを笑顔にすることで輝く未央」「ステージに立つことそれ自体で笑顔になり輝く凛」「歌なのかダンスなのか演劇なのか、ステージなのかスタジオなのか別の場所なのか、何処で何を出来るのか未知数だけど、そんな無限の方向性を持つからこそ笑顔で輝ける卯月」という対比で、「それぞれが笑顔になれる場所」と言えるかもしれませんね。
「輝く少女たちを見る人」の属性というのは、言われてみるとかなりしっくりきました。自分としては、メタ視点というより、プロデューサーに近い精神的な立場というか、俯瞰的な見方をしている場面が印象的でしたので、その意味で納得感があります。
7話以降Pとシンクロする場面が目立ち、CPメンバー全体への働きかけや、21話以後は凛の問題やクローネのトラブル、卯月問題への対応は、いちアイドルであると同時に俯瞰的というか、まるでPがもう一人いるかのような印象を時折受けました。
おそらく、Pがそれぞれのアイドル皆を大切に思う「最初のファン」であることと、人間が大好きでそれぞれのアイドル皆が大好きな未央のスタンス・価値観が似ているからなのかな、と思いました。