1.熱力学第二法則
熱力学第二法則はトムソン・クラウジウスの原理だとかエントロピー増大則ともいわれている。
この法則は統計的に一番起こりやすいところの状態に落ち着く、つまり整理された状態から、より煩雑な状態に変化していくというもの。エントロピーとはこの乱雑を表す尺度となる。温度で表すなら、エントロピーが高い=温度が周囲と均一になる(温度平衡状態)。
この法則は少し不思議なもので、”ある範囲では必ずしも成り立っていなくてもいいが、その範囲を広げると必ずどこかで増加している"というところだ。
更に面白いところは、場所が離れていてもこの関係が成り立つというところだ。先程は[冷蔵庫の中]と[冷蔵庫がある部屋]という場所的に近い関係を挙げたが、次は[冷蔵庫の中]と[発電所]を例に取る。
[冷蔵庫の中]のエントロピーは減少しているが、[発電所]は[冷蔵庫の中]を冷やすための電気を作るために、冷やした熱量より多くの熱量を排出している。発電所のエントロピー+冷蔵庫のエントロピーは必ず増加しているのだ。
これは、冷蔵庫を冷やすエネルギーよりも発電するエネルギーのが大きいためである。永久機関は存在しないんだし労せずエネルギーを取り出すことができないのは当たり前よね。
2.まどマギとエントロピー増大則
そこでまどマギと何が関係あるのかというと、まさにエントロピーのことであるのだが、それを説明するのにQBがいうセリフを解釈しようと思う。
「君たちの魂は、エントロピーを覆す、エネルギーの源たりうるんだよ」
「ソウルジェムになった君たちの魂は、燃え尽きてグリーフシードへと変わるその瞬間に、膨大なエネルギーを発生させる」
「契約は成立だ。君の祈りは、エントロピーを凌駕した。さあ、解き放ってごらん。その新しい力を!」
というセリフを残している。
様々な解釈があるが、私は「労せず莫大なエネルギーを取り出せる」=「冷蔵庫を冷やすエネルギーをそれ以下のエネルギーで生み出せる」つまり凌駕するということであると解釈した。
しかし、QBは気づいていない。エントロピー増大則は必ずどこかで成り立つということを!
最終回では複数の平行世界があることが確認された。
劇場版は見ていないが、おそらく平行世界の話なのだろう。
平行世界でのエントロピーを考えたらおそらく増加しているのではないだろうか。
劇場版みればわかるの?
QBたちのいる世界はいわゆる[冷蔵庫の中]なのだ。必ず[発電所]に当たる場所がある。と私は言いたい。
それだけトムソン・クラウジウスの原理は偉大であり、今日の物理の基本原理なのだ。
最近は実験も始まってしまい何もできずに色々とフラストレーションがたまる日々
私のソウルジェムがどんどん濁っていく…