もはや現金だけでなくクレジットカードも不要な世界に、将来的にはなっていくのかもしれません。クレジットカード発行大手のJCBが、「手のひら」を使った決済方法の確立を目指した実証実験を開始させているようです。
日本発唯一の国際ペイメントブランド運営主体である株式会社ジェーシービーは、富士通株式会社および富士通フロンテック株式会社(以下、両社あわせて:富士通)と、手のひらの静脈認証技術を用いた決済スキーム(以下、「本決済スキーム」)の実証実験を、2015年10月に国外にて開催するパートナー企業向けのカンファレンスの場で実施します。
手のひらの静脈認証技術を利用:
手のひらを使った支払いの仕組みは非常にシンプル、わずか3ステップです。
- 事前に手のひらをJCBに登録
- 支払いの際に手のひらをかざすことで本人確認
- 支払いの意思があるとみなされ、決済完了
これでなぜ支払いが出来るのかというと、人間の手のひらというのはその人固有のカタチをしている部位なので、「手のひらをかざす=本人確認完了」となるため。
つまり支払い時に手のひらをかざすということは、支払う意思があるということを認めたことになるので、結果的にサインも暗証番号の入力もなしに支払いをすることが出来るのですね。もちろん現金やカードを持ち歩く必要性もありません。
- 現在:支払いをするためには現金やカードが必要
- 将来:支払いをするために必要なのは手のひらだけ
手のひらデータは偽造がしにくい:
加えて手のひらというのは下記のように非常に偽造が難しい部位のため、悪用される可能性が極端に低くいというのも魅力。更には手が濡れていたり、乾燥してしまっている状況でも問題なく生体認証できるという強みもあるようですね。
生体情報のうち、静脈は「体内情報」であるため、「体表情報」である指紋と比べ偽造が極めて困難であり、手が濡れたり乾燥している状態でも影響をほとんど受けず、認証が可能です。
もしかすると将来的には、海水浴やプールの際であっても財布を持たずに過ごすことが出来るようになるのかもしれません。「ちょっとそこの焼きトウモロコシ食べたいな」と思えば、濡れたその手を使って支払いすればOK…なんて世界になるんでしょうか。
以上、支払いは「手のひら」をかざすだけ!大手クレジットカード会社のJCBが、生体認証による決済導入に向けた取り組みをはじめるようです…という話題でした。