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台湾総統:「抗日戦」の意義強調 70周年式典

毎日新聞 2015年10月25日 21時19分

 【台北・鈴木玲子】台湾の馬英九総統は25日、日本による台湾統治終了の記念日「光復節」に合わせて演説し、台湾人民の「抗日戦」は台湾が日本に割譲された1895年から始まったと主張した。中国大陸で1937年に起きた盧溝橋事件より42年も早かったとの見解を示し、台湾の「抗日戦」の意義を強調した。

 「抗日戦争勝利と台湾光復70周年記念大会」で演説した馬総統は、日本の台湾統治に対する抵抗運動を行った多くの「抗日の志士」の名を挙げ、「台湾人民が台湾の主体性を示した証しで、彼らが忠誠を尽くしたのは決して日本ではない」と指摘、抵抗運動を抗日戦争の中に位置づける歴史観を展開した。大会には「志士」の家族や子孫約60人を含め約1100人が出席した。

 会場となった台北市の中山堂は1945年10月25日、日本が降伏文書に署名した場所で、国民党政権は台湾と澎湖諸島を接収した。

 馬総統は24日には、台北市に新設する軍事博物館の起工式で、慰安婦に関する展示エリアを設ける方針を示した。同館は2023年に完成する予定で、台湾の「抗日戦」の展示も充実させる意向だ。

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