与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表は今年3月、党内の会議で「私の声をまねたフィッシング詐欺が起こっている。だまされないでほしい」と述べた。その詐欺の実行犯が警察に逮捕された。
釜山鎮警察署は25日、金代表の名をかたり、同氏と親交のある大学教授から金をだまし取ろうとした容疑で、55歳の男を逮捕した。男は24日、公衆電話で被害者の教授に電話をかけ、金を要求した。不審に思った教授がすぐに金代表に電話をかけた後、直ちに警察に通報した。
警察が電話ボックスに駆けつけたとき、男は別の「カモ」を探して手当たり次第に電話をかけていた。
警察が押収した男の手帳には、大学教授や地方議員など50-60人の連絡先が懸かれていたという。これまでに確認された被害額は1000万ウォン(約106万円)ほどになるとのことだ。男は警察の調べに対し、インターネットでの検索などを通じて連絡先を調べ、手当たり次第に電話をかけていたと供述した。男は「いいビジネスに手を出したいが、お金を寄付してほしい」とうそをつき、応じた被害者には「私が直接動くことはできないから、秘書を代わりに派遣する」と伝えた。そして、約束の場所に現れ、自分が金代表の秘書であるかのように振る舞った。