同関係者はまた、「韓国の輸出貨物の約30%が南シナ海を経由して移動しており、輸入原油の90%が南シナ海を通過している。南シナ海地域の紛争は韓国にとって望ましくない」と述べた。韓国政府は発言内容について、「中国を直接批判していないだけで、米国側に付いている」と説明している。今回の韓米首脳会談でも朴大統領から先に南シナ海問題を取り上げ、韓国政府の立場を説明したという。
いずれにせよ、韓国政府は南シナ海問題について、現在と同程度の「距離」を保つ考えとみられる。それについて米国の「了解」もそれなりに求めたとされる。大統領府関係者は今回の韓米首脳会談の結果について、「ニューヨーク・タイムズなどに報道されたように、オバマ大統領は韓中関係が発展することを支持しており、韓米関係とは衝突しないとみている。それが今回の大統領訪米の大きな収穫だ」とも語った。同関係者は「韓米関係は軌道上を自動飛行するように、まっすぐ進んでいる状況だ」と表現した。
しかし、米国内の一部で、または韓国と米国の関係に溝ができることを外交的に利用しようとする勢力が「明確な立場表明を求めるオバマ大統領の要求を韓国が再度拒否した」と主張する可能性もある。それについて、韓国政府関係者らは非公式な席で、「米中が軍事的に実際に衝突する状況となれば、米国の立場を支持するしかないが、それまではあえて中国の神経を逆なでする理由はない」と語っている。朴大統領のあるブレーンも「差し迫った安全保障状況では当然同盟(米国)が優先される」と述べた。