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【巨人】長嶋さん「自分と似ている」由伸監督なら「できる」

2015年10月27日6時0分  スポーツ報知
  • 11年6月、ジャイアンツ球場で練習中の高橋(左)に声をかける長嶋終身名誉監督

 ジャイアンツよ、若返れ―。高橋監督へ、巨人の長嶋茂雄終身名誉監督(79)がエールを送った。

 由伸監督と聞いて、最初は少し驚きました。今季も現役選手として結果を残し、来年も活躍できるように思えたからです。本人にもそんな気持ちがあったかもしれませんが、己を捨てチームのために立派な決断を下してくれました。若い目線、新しい視線でチームを捉え直してほしいですね。

 監督経験はありません。もちろん、経験はないよりあった方がいいはずです。一方で経験に縛られない自由な発想が、今の由伸新監督にはあります。それは大きな武器にもなります。過去にとらわれない思い切った手を練習でも試合でも打つことができるはずです。

 1975年に自分が監督になった時と取り巻く状況が似ているかもしれません。年齢は自分が39歳で、由伸監督は40歳です。自分も当時は選手とともに走り、打撃投手を務め、バットも振りました。由伸監督にも選手とともにいい汗を流しながらジャイアンツのスピリットを伝えてほしいですね。

 現役を引退して即監督という流れも同じです。選手同士から選手と監督という新しい関係になります。求められるのは、監督としての意思、意図をはっきり示すことです。いいことはいい、悪いことは悪いと言葉にしていくことでチームが一つの方向へ進めるのではないでしょうか。

 チームにベテランが増えてきているのも似ています。自分の場合は持てる時間とエネルギーの全てを注いで若手を鍛え上げました。79年の秋には静岡県・伊東で文字通り早朝から日暮れまで練習漬けにしたこともあります。そして時に批判にさらされながら若手を試合で使い続けました。由伸監督なら、若さと覚悟で次代の主力選手を育ててくれるはずです。

 由伸監督にやってほしいことは3つです。原前監督から受け継いだチームに由伸さんらしさを加えてさらに強くすること、そして勝つこと、最後にファンにもっと愛されるチームを作ることです。この3つを同時に達成するのは口で言うほど簡単ではありません。自分もできたと胸を張れるほどの実績はありません。それでも在任中、ずっと頭の中を占めていました。由伸監督ならできるはずです。OBの一人として自分も全力で応援します。(報知新聞社客員)

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