南沙:中国「行動抑制を」
毎日新聞 2015年10月27日 11時52分(最終更新 10月27日 13時00分)
【北京・石原聖】中国の王毅外相は27日、米海軍の艦船が南沙(英語名スプラトリー)諸島の人工島の「領海」(約22キロ)内で活動するとの報道に対し、北京市内のホテルで「まだ情報の真実性を確認している段階だ。もし本当であればアメリカには十分考慮したうえで、行動を慎んでもらいたい。軽挙で、理由もない騒動を起こすのは迷惑だ」と批判した。
中国では共産党の第18期中央委員会第5回総会(5中全会)が北京で開会中(29日まで)で、習近平指導部の求心力にも関わるため、引く構えはない。
中国メディアは米メディアを引用し一斉に報道。国際情報紙・環球時報は「大規模な衝突を避けると共に主権維持の意思表明になる」方法として「領海」の内側から中国軍の艦船などが米軍艦船に並走して外側へ押し出し「極端な状況では衝突して追い出すことができる」などの手段があるとする専門家の話を伝えた。南シナ海での対米監視活動を強めるために大型駆逐艦や早期警戒機、無人機を投入すべきだとも報じた。