日銀が27日発表した9月の企業向けサービス価格指数(2010年平均=100)速報値は102.9と、前年同月比0.6%上昇した。上昇は13年7月以来27カ月連続。観光需要の伸びを背景に宿泊サービス価格などが大幅に上昇した。一方で広告や運輸の下落により、伸び率は前月から0.2ポイント縮小した。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引するサービスの価格水準を示す。調査対象となる147品目のうち、前年同月から上昇したのは62品目、下落は42品目だった。43品目は横ばい。
品目別に見ると宿泊サービスが前年同月比11.5%の上昇と、統計で遡ることが可能な06年1月以来最大の上昇幅となった。訪日外国人向けなどの観光需要の増加が宿泊料の上昇につながっている。
一方、下落品目では外航貨物輸送が同8.4%下がった。中国や他の新興国経済の減速を背景に、鉄鉱石などを運ぶ運搬船の価格が下がった。テレビ広告も同1.4%下落した。前年に比べ広告の増加につながるスポーツイベントが減った。
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