奈良部健
2015年10月27日08時15分
財務省は26日、公立小中学校の教職員の定数を今後9年間で約3万7千人減らすよう文部科学省に求めていく方針を打ち出した。少子化に合わせて人件費を削り、国の借金増に歯止めをかけるねらいだが、忙しい教育現場の反発は必至だ。
2024年度の小中学生の数は、いまより94万人少ない875万人に減る見通し。ただ、文科省は相次ぐいじめや不登校などへの対応のため、現在69万4千人の教職員定数は大きく減らさず、24年度までに5千人の削減にとどめる計画だ。
これに対し、26日に開かれた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で財務省は、10クラス当たりの先生の数をいまと同じ18人に据え置いても、24年度の教職員数は3万7千人減らせると指摘。年1兆5千億円の人件費の国負担分を約800億円削れるとしており、来年度の予算編成でも削減を求めていく方針だ。
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