一次試験の内容は、マークシートと論述式の試験。
マークシートはいわゆる国家公務員試験で問われるような問題が簡略化されたようなものだと思うのですが、弁理士試験合格者は免除でした。
で、論述式は「理系としての」一般常識問題と、専門分野別の問題との大別すると2つに別れた試験でした。
どちらの試験もいくつか項目が用意されている中からの選択式で、私の感覚からすれば普通にエンジニアリング分野に接した仕事をしていれば回答すること自体は簡単かなと。
ただし、求められていることは「限られた時間内で」「指定された分量」の「説得力ある文章」を書くことにあると思いますので、時間制限は結構厳しいと感じました。弁理士試験で筆力を鍛えている人なら問題ないと思いますが。
私は一般常識問題では「青色発光LED」について回答。
LEDが世界で求められる背景、青色が難しいこと、ノーベル賞、日亜化学工業訴訟、特許法35条の趣旨、といった具合に記述しました。
専門分野問題では小問を2つ、大問を1つ答えさせるような形式。大問は結構多くの記述量となりますので文章構成力がかなり問われると思います。
小問では「高吸水性樹脂」「デンドリマー」について記載。
【高吸水性樹脂】
SAPの説明、紙おむつ等に使用されること、日本のSAPの品質の高さ、原料がアクリル酸であること、日本のアクリル酸サプライヤーについて、日本触媒の事故に伴う日本国内での混乱、といったところ。
【デンドリマー】
デンドリマーの構造的特徴、側鎖の機能化について、機能と用途、具体例として医薬として考えた場合、といった観点で記述。
大問では「ベンゼンとトルエンのニトロ化反応について反応初期と十分反応時間を経過した場合の反応機構についてそれぞれ詳説」という問題を回答。
初歩的な有機化学の問題ですが、π電子雲の偏り、求電子置換反応、配向性などを説明。項目立てて論理的に記述していけば問題なし。
すべての問題で制限文字数を厳守して回答しました。この制限文字数は、普段手書きをしていない人にはたぶんキツイと思われます。
⇒結果、2月5日に一次試験の合格発表があり、特に問題なく通過でした。
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