徴兵:貸与スマホで恋人との会話を楽しむイマドキの軍人たち

徴兵:貸与スマホで恋人との会話を楽しむイマドキの軍人たち

 ソウルで暮らしている53歳の主婦は、最近、最前方で服務している息子とカカオトーク(スマートフォン向けの無料チャット・通話アプリ)で会話している。この主婦は「前は、急なことがあったときだけ、部隊の中隊長を通して連絡することができたが、今では息子がちゃんと食事をしているか、悩みはないか、カカオトークでひんぱんに連絡を取っている」と語った。

 親が受話器越しに公衆電話のコインの落ちる音を聞き、軍隊に行った子どもの安否を心配するというのは、昔話になった。今や兵士たちは、部隊内でスマートフォンを使うことができるからだ。通話はもちろん、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の対話ソフトを使って親・友人・恋人とリアルタイムで会話することができる。韓国軍が今年7月、江原道地域を手始めに「将兵携帯電話貸与事業」をスタートさせたのに伴い、リアルタイム会話が可能になった。「軍トーク」時代が始まったのだ。

 韓国軍の携帯電話貸与事業とは、兵士が部隊内の売店(PX)でスマートフォンを借りて使えるようにするもの。部隊から配られたUSIMカード(ユーザーの加入権情報が保存されているカード)にお金をチャージし、PX備え付けの共用スマートフォンに差して使うという手法を取っている。PXが開いている午前10時から午後8時まで貸与がなされ、PXなど一部の許可されたスペースでのみ使うことができる。

 韓国軍は当初、外泊・外出や休暇に出掛ける兵士にだけスマートフォンを使わせるつもりだった。しかし昨年、陸軍第28師団で1等兵の殴打・死亡事件が起きた後、部隊内でも使用できるようにした。兵営内における兵士のスマホ利用をもはや防ぎ難いほどに、SNSに慣れ親しんだ兵士たちのスマホ依存度が高いことも、韓国軍の方針に作用したとみられている。

チョン・ヒョンソク記者 , クァク・レゴン記者
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