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引退の西口 21年分の「お宝」整理で分かった“体形維持”の凄さ

引退会見を行う西口
引退会見を行う西口
Photo By スポニチ

 西武で21年間プレーし、今季限りで引退した西口の「お宝」整理が始まった。

 引退試合から約3週間後の21日、右腕は母校・立正大で校友会奨励賞の授与式に出席。その場で、西武プリンスドームのロッカーに大量の荷物を置きっぱなしにしていることを明かした。「ロッカーが大変なことになっているんだよね。掃除は何回かに分けてやらないと、1、2回じゃ済まないよ。今年中には終わらせたいよね」。さっそく2日後の23日から、21年間分の大掃除に取りかかった。

 部屋の端にあるという西口のロッカー。壁にそってユニホームが山積みになっていて、まだ「ライオンズブルー」と言われる水色だった頃の96年のものまで出てきた。プロ2年目のユニホームだが「体形が変わってないからね」と43歳。プロ入り後に体重を増やして肉体改造する選手が多い中、入団から21年間サイズが変わらなかったというのは凄い。96年のユニホームは8年目左腕の武隈にせがまれ、プレゼントすることになった。

 グラブなどの野球用具を含めた「お宝」は、段ボール十数箱に及ぶ。ファンにとっては、のどから手が出るほど欲しいだろう。入団からずっと整理整頓が苦手だったという右腕は、記者から「オークションにかけてはどうか?」と提案されると、「そんなことしたら球団に怒られちゃうよ。毎年整理しとけばよかったな…」と笑った。

 引退後は家族と過ごす時間も増え、NHKの朝の連続テレビ小説を見るのが日課になっている。昨季から続いた2軍生活で身についた早起きは、今でも継続されたままだ。引退会見で「ボーッとしたい」と話していたが、ラジオの野球解説の仕事は引き受けた。一番変わったことは球場までの往復がなくなり「車のガソリンが減らなくなったこと」だという。

 来季は編成担当として球団に残ることが濃厚。立正大での授与式では、「ゆくゆくはまたユニホームを着て、指導してみたい」と話した。引退してから初めて、今後について語った182勝腕。近い将来、報道陣に囲まれた西口監督が「現役の頃とユニホームのサイズが変わってないんだよね」と笑っているかもしれない。(神田 佑)

[ 2015年10月26日 09:30 ]

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