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【東住吉女児焼死再審】
朴さん釈放で「外国にいるみたい」 再審への道に弁護士も笑顔 検察は最高裁に特別抗告検討
「20年ぶりに釈放され感無量です」。大阪の女児死亡火災の再審開始が認められた朴龍晧さん(49)が26日午後2時すぎ、服役先の大分刑務所から約20年ぶりに釈放された。
刑務所では弁護士に連れられた朴さんがスーツにワイシャツ姿で門から出てきた。短く刈った頭を下げ、支援者らに「20年ぶりで外国の地に立っているようで、まだ現実感がない。夢のようで景色が輝いて見える」と語った。
一方26日午前、刑の執行が停止されると仕事先で連絡を受けた朴さんの母親(74)は「やっと帰ってこられる」と安堵と喜びに胸をなで下ろした。
午前10時ごろ、テレビのニュースで決定を知った朴さんの姉(51)が母親に電話で連絡。姉は「朝から気持ちが落ち着かなかった」と話し、「胸のつかえが下りてほっとした」と声を弾ませた。
大阪高裁から連絡を受けた弁護団の斎藤ともよ弁護士は、大阪市内で記者会見し「20年にわたり拘束された2人の主張が認められた。再審の道も開け、心から喜んでいる」と笑顔を見せた。