トヨタ首位、VWを逆転=通年もトップの公算—1〜9月世界販売
トヨタ自動車は26日、ダイハツ工業と日野自動車を含むグループの2015年1〜9月の世界販売台数が、前年同期比1.5%減の749万8000台になったと発表した。ディーゼル車の排ガス不正問題に揺れるドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の743万800台を上回り、世界首位を奪回した。トヨタは通年でもVWや米ゼネラル・モーターズ(GM)を抑え、4年連続で首位を守る公算が大きい。
トヨタのグループ世界販売は、米国や中国が好調だった海外で前年同期比0.4%増の585万2000台に達し、1〜9月として過去最高を記録した。半面、昨年4月の消費税増税の影響が残る国内で7.8%減の164万6616台と落ち込み、足を引っ張った。トヨタは上半期(1〜6月)の世界販売ではVWを下回り、4年ぶりに首位から陥落していた。
一方のVWは、同社の成長を引っ張ってきた中国販売が落ち込み、世界販売全体で1.5%減。中国市場の減速に加え、9月中旬に発覚した排ガス不正問題による販売への逆風が今後、本格化するのは必至。通年でトヨタを再逆転するのは難しい情勢だ。
[時事通信社]