英スタンダードチャータード、株式デリバティブ事業から撤退へ
2015/10/26 12:57 JST
(ブルームバーグ):英スタンダードチャータードは、株式デリバティブ(金融派生商品)および転換社債(CB)事業から撤退すると発表した。同行のビル・ウィンターズ最高経営責任者(CEO)は業績の改善を目指している。
スタンダードチャータードが26日、電子メールで送付した資料によると、同行は1月に機関投資家向け現物株式、株式調査、株式資本市場(ECM)から撤退。今後は株式デリバティブおよび転換社債事業を段階的に縮小する方針だ。詳細は非公開であるとして事情に詳しい関係者が匿名を条件に明らかにしたところによると、少なくとも10人が削減される見通しだ。
新興市場に重点を置くスタンダードチャータードは2年間にわたって減益となっており、ウィンターズCEOは巻き返しを目指している。売上高の大半をアジアが占める同行のロンドン市場での株価は、商品価格の下落に加え中国経済がさらに鈍化するとの見方が広がったことから、今年に入って23%下落している。
スタンダードチャータードは資料で、主に香港で運営されている株式デリバティブと転換社債事業からの撤退は、成長に向け「業績に弾みをつける」取り組みの一環と説明。証券取引サービスは影響を受けず、同行は引き続き「香港での事業に注力する」としている。
原題:Standard Chartered Winding Down Equity Derivatives Business (1)(抜粋)
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更新日時: 2015/10/26 12:57 JST