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 1995年に起きた大阪市東住吉区の小6女児死亡火災で、無期懲役とされて服役していた母親の青木恵子さん(51)、内縁の夫だった朴龍晧(たつひろ)さん(49)が26日午後2時すぎ、それぞれ和歌山、大分の各刑務所から逮捕以来20年ぶりに身柄を釈放された。大阪高裁(中谷雄二郎裁判長)が同日午前、放火殺人は無罪の可能性が高いとして再審維持と同時に刑の執行停止(釈放)を認めた高裁決定(米山正明裁判長)を支持し、検察側の異議申し立てを棄却していた。

 青木さんは和歌山刑務所(和歌山市)を出て、報道陣に「ありがとうございます。(火災で亡くなった)娘がこの青空のどこかから『ママよかったね』と言っている声が聞こえるようです」。朴さんは大分刑務所(大分市)前で「自由の身にしていただいて感無量です。外国の地に立っているようで、まだ現実感がない。夢のようで景色が輝いて見えます」と語った。