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【コラム 撃戦記】

大村教授とパッキャオ

2015年10月25日

 今年のノーベル賞週間は、初日から日本人の連続受賞に湧いた。生理学・医学賞の大村智・北里大特別栄誉教授は山梨県出身。私と同郷と聞いて、むちゃくちゃうれしかった。私も高齢者になって同県人の活躍が自分のことのようにうれしく思うようになった。それがノーベル賞だから格別だった。

 テレビで見た大村教授の温厚な笑顔にも魅了された。教授は研究の成果で得た収益で、世のため人のためにと温泉施設や美術館を建設。病院まで建てた。地域に私財を投じて貢献している生き方にも感動した。テレビで繰り返された映像に家族が「パッキャオのようだね」と言った。スケールの大きい人は格好いい。

 マニー・パッキャオはフィリピンのプロボクサー。6階級制覇したアジアのスーパースターだ。スポーツ選手の長者番付で今年世界2位。196億8000万円を稼ぐ。ファイトマネーで母国の道路整備や学校を建設。国に貢献している。生まれた環境は違うが、それそれの道で大成した後、人に尽くす思いで社会に尽くしている。それは武士道にも通じている。 (格闘技評論家)

 

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