あの「大量処分」が始まりだった
2015年8月27日、それまで非公然だった「神戸山口組」が初めて集会を持つことで六代目山口組の分裂が決定的になった。しかし、神戸山口組が突発的に蜂起・分裂を決めたわけではない。ここに来るまでには周到な準備があった。
なぜそう言えるのか。実は昨年つまり14年10月、私は都内のホテルで山口組の直系組長の一人に会った。彼は弘道会の支配が強まる山口組の情況を語った後、
「すでに考えを同じくする者たちが定期的に会合を持っている。われわれが立ち上がる以上、絶対、弘道会側に潰させるわけにはいかない。潰されないだけの準備をしっかり固めて立ち上がります」
と洩らした。14年1月に亡くなった岸本才三総本部長も「このままでは山口組は後数年しかもたない」と危機感を持っていたという。
話を聞きながら、私は半信半疑でいた。仲間うちの会合を重ねながら、司忍組長や竹内照明若頭補佐(共に弘道会の出身)に知られずに済むのか。
すでに高山清司若頭(弘道会出身、「高」は本来はいわゆる「はしごだか」)は4000万円恐喝事件で判決が懲役6年の有罪となっていた。一度は最高裁に上告したが、この年(14年)5月に上告を取り下げ、大阪拘置所に拘置されていた(その後東京・府中刑務所で服役)。
高山若頭の「社会不在」は蜂起勢にとってプラス材料だが、ヤクザはさほど口が固いわけではない。仲間うちのおしゃべりから事前に構想が漏れ、弾圧されるのではないかと危ぶまれた。
思い出したのは、08年10月に発生した後藤組・後藤忠政組長(その後引退)のゴルフコンペ定例会欠席問題から始まった直系組長たちの大量処分である。
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