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【ゴルフ】

池田勇太、史上6人目連覇へ2位

2015年10月18日 紙面から

第3日、18番でバーディーパットを決めガッツポーズの池田勇太。通算11アンダーで2位につけた=六甲国際GCで

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◇日本オープン<第3日>

 ▽17日、神戸市北区、六甲国際ゴルフ倶楽部(7394ヤード、パー72)▽晴れ、気温22・6度、北3・6メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽61選手(アマチュア6人)▽観衆5624人

 3位から出た昨年覇者の池田勇太(29)=日清食品=が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算11アンダーで首位と2打差の2位と猛追。1999、2000年の尾崎直道以来、史上6人目の大会2連覇に向け、通算13アンダーで単独首位を守った小平智(26)=Admiral=と最終組の一騎打ちで逆転を狙う。今年のアマ王者、金谷拓実(17)=広島国際学院高2年=は通算7アンダーの5位タイに後退した。

 勝負師の直感だった。

 「ラインを読んでいたら、いけそうだった。表現できないんだけど、そんな気がした。イメージに任せて、打ったもん勝ち」

 18番グリーン上。ピンまで14メートルの距離。フックからスライスしていく“長い道筋”は難易度が高く、誰もがバーディーはあきらめかけていたが、池田勇には不思議と自信があった。

 静寂の中、強めに飛び出した球は、カップの縁を半周回って消えた。グリーンを囲むギャラリーは拍手喝采、総立ちだった。「カーッと熱くなってたからね」。固めた右拳を地にぶつけ、珍しく雄たけびを上げた。

 苦しい展開だった。ショットとパットがかみ合わず、「ピンについても入らない。ピンにつけそうでつけない」。後続組で首位を快走する小平が14番から3連続バーディーを奪い、あっという間に5打差まで開いた。「どんどん離されて、明日は蚊帳の外か…」。そんな思いとは裏腹に、昨年覇者としての経験も脳裏に浮かんでいた。

 1年前。必死に逃げ切り、頂点に立った。「(追うより)逃げ切った方が簡単でしょ」と言いつつも、追われる者の重圧を最も知っている。

 「(最終日に)最終組に入れば相手に(直接)プレッシャーをかけられる。何とか食い下がって最終組に行きたかった」

 池田勇が逃げ、小平が追った昨年の大会とは立場が逆転。追う者、しかも、それが前回王者となれば、かかる重圧も膨らむはずだ。

 問わず語りで、こう加えた。

 「明日は最後まで分からない。最後まで気の抜けない18ホールになる」

 日本一を懸けた、目の離せない一騎打ち。逆転優勝、そして偉業へ、池田勇が戦闘態勢に入った。 (松岡祐司)

 

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