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【ゴルフ】

イ・ボミ疲労困敗

2015年10月26日 紙面から

最終日、通算5アンダーで3位タイのイ・ボミ。9番でバーディーパットを外し悔しがる=兵庫・マスターズGCで(佐伯友章撮影)

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◇マスターズGC レディース<最終日>

▽24日、兵庫県三木市・マスターズGC(6543ヤード、パー72)▽晴れ、気温17・4度、風速6・3メートル▽賞金総額1億4000万円、優勝2520万円▽55選手(うちアマ1人)▽観衆8114人

 国内女子史上初の年間獲得賞金2億円突破を狙ったイ・ボミ(韓国)は3ボギー75と伸ばせず、通算5アンダーの3位。偉業達成は持ち越した。4連戦目、しかも所属先コース主催の大会とあってホステスプロとしての重圧もあり、疲れは激しい様子。次週は欠場するが、休みではなく、ファンサービスのため一時韓国に帰国。その翌週から再び4連戦と、日本ツアーきっての人気者は休む間もない。韓国の李知姫(イ・チヒ)が強風の中、3バーディー、3ボギーの72で回り、通算9アンダーで3月のPRGRレディス以来の今季2勝目、ツアー通算19勝目を飾った。

 最終日の「スマイルキャンディー」に笑顔はなかった。イ・ボミの両目は落ちくぼみ、その下にはクマが…。人気者は疲れ切っていた。前日、首位と1打差の2位に浮上。所属ゴルフ場でのホステス大会、最終日最終組で、ツアー史上初となる年間獲得賞金2億円突破のチャンスを迎えていた。だが「ショットがよくなかった。どこかでバーディーが来ると信じてずっと待ってたけれど…。しょうがないです。狙っていけるバーディーパットがほとんどなかったから」とつぶやいた。

 強風が吹き荒れる中、11番まで我慢のパープレーを続けたが、12番パー5でボギー先行。首位に3打差で迎えた17番では「バーディーがほしくてピンを狙った。いいショットだったけれど、グリーン奥まで行ってしまった」。乗らず寄らずのボギー。さらに、すでに力尽きていた最終18番でもパーセーブできず、結局4打差3位となった。

 この1週間は、母・ファジャさん、末妹・ジェニさんに加え、韓国からコーチやマネジャー、密着メディアなど関係者も多数集結。ゴルフ場内の宿泊施設に滞在し、毎晩スポンサーを含む会食が行われていた。他の誰よりも大きな応援を受けたが、サインも普段以上の長い行列をこなし、トーナメントホステスとしてのサービスにも気を使った。イ・ボミ本人は「4連戦目だったから疲れはあったけれど、いい経験ができた」と前向きに話したが、心身の疲労がピークに達していたのは明らかだった。今季は出場28戦すべて最終日までプレーしている。

 次週は欠場するが、休養は取れない。26日は所属コースでイベントに参加。また、韓国観光名誉広報大使も務めるだけに、29日から2泊3日でコンペやレッスン、パーティーなど企画満載の「平昌五輪開催成功祈念イ・ボミ招待ゴルフツアー」に参加する。その後は再び4連戦だ。

 2億円突破は時間の問題。賞金女王も最終戦を待たずに決める可能性が高いが、まずは疲れをとって笑顔を取り戻してほしい。 (月橋文美)

 

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