パルマス=柴田真宏
2015年10月26日11時27分
リオデジャネイロ五輪を来年に控えたブラジルで24日、「先住民のオリンピック」の競技が始まった。中部トカンチンス州パルマスに、世界各地から約1800人の選手が集合。31日まで、やり投げやカヌー、丸太担ぎなどで交流する。
ブラジルでは、これまで国内の先住民による伝統競技大会が行われてきた。今回は初の「世界大会」だ。ニュージーランドや米国、パラグアイなど24カ国の先住民が集まった。
全10種目のうち9種目は先住民の文化に根ざした伝統競技。西洋のスポーツはサッカーだけだ。「争いは先住民の考えに反し、競争が目的ではない」として、上位4者は等しく表彰されるという。
弓矢の腕前を披露したアルゼンチンのファビアーノ・ペレイラさん(36)は「他国の先住民と交流し、自分たちの文化を知ってもらういい機会だ」。実行委員会のエクトル・フランコ氏(51)は「文明化の影響で、若者のアイデンティティーが失われつつある。先住民の誇りを感じられる大会にしたい」と話した。(パルマス=柴田真宏)
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部
PR比べてお得!