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男だって彼女でもない女に触られたら恐怖を覚える人もいる

男女

昨日UPしたこの記事。

pojihiguma.hatenablog.com

かなりプライベートな部分まで踏み込んでみて、UPしてから5分後に「あああああ俺はワールドワイドウェブで何を公開してるんだ阿呆か!!」と、自分で公開したくせに後悔という、なんともお粗末な心情に至ったわけだ。

しかし、なんというか毒を食わば皿までの精神というか。こうなったらとことん内側を晒したろーということで後日談みたいなものを書く。

 

 

某ファミレスにて。

 

歳の頃は10代であろう若いウエイトレスに案内されて一角の席に座る二人は、はたから見ればなんてことはないカップルである。

 

今時は全席禁煙らしいが、そのことにストレスを感じない禁煙中の私は、どこか誇らしげに「吸えなくても大丈夫です」と答える。

 

私「最近は強制的にサラダバーやカレーが付くらしいね。単品なら付かないのか」

 

彼女「せっかくならセットで楽しもう」

 

こんなたわいもない会話を交わしたあと、店員に愛想よくオーダーを告げ、スープとサラダを持って席へ戻る。

 

一口スープをすする。

 

私「早速だけど、話をしたい」

 

彼女「うん」

 

せっかちな私は、メインのメニューが来る前に本題に入ろうとしていた。

 

私「お互いの気持ちは同じだろうか?」

 

彼女「同じだと思う」

 

微笑した彼女は、ためらうことなくこう答えた。

 

この時、自分の中でやっと覚悟が決まった。9割の予想はついていたが、残りの1割は情だったのか、何なのか。

 

私「別れよう」

 

彼女「そうだね、別れよう」

 

この瞬間、3年弱に及ぶ男女関係という目に見えない契約が失効した。

 

巷で耳にするドロドロとした別れ話なんかよりもずっと後味が良く、振るも振られるもなく双方の合意でスマートな別れだったように思う。

 

私「楽しかったね」

 

元彼女「うん、すごく楽しかった」

 

あまり激しく言い合うこともなかった二人は、比較的穏やかに過ごすことが多かった。なので、回想からくる言葉として「楽しかった」は適当だった。

 

 

お互いの意見が一致したわけだし、そろそろこうなることはわかっていた。それでも3年弱の想い出はあるし、「別れた」瞬間に気持ちの整理ができるほど人間というのは単純じゃない。

 

ー2,3日は静かに気持ちを整理するか...

 

こんなことを考えてた。

 

その後、二人で貯めたなけなしのお金を折半するだとか、我が家にある物品はどうするだとか、そんな現実的な話をパラパラと交わした。

 

正直、これ以上の会話や時間の共有はしたくなかった。彼女じゃなくなったら急に冷たくなるだとか、そういうことじゃない。ただ、自分の中では次に進むために、少しでも早く気持ちの整理がしたかったわけだ。

 

しかし、元彼女のとんでも提案が、私の心を揺るがせた。

 

 

元彼女「今日は泊りに行くからね

 

 

 

 

OH、ジーザス!!!

 

 

 

 

この女は何を言ってるのかさっぱりわからん。理解不能。

 

ちょっとした間が開いたあと、私は思わずこう言い放った。

 

「彼氏でもないやつの家に泊まりに行くとか、どうかしてる」と。

 

正直な気持ちだった。端的に私の言いたいことを現せたと思う。

 

これで何とか引いてほしかった。

 

ー頼むから一人にしてくれ!!

 

そう心の中で叫ぶ。

 

元彼女「えー、いいじゃん。最後だし、物品の整理もしたい。」

 

狼狽した。

 

ここまで強くお願いされると、無下に断りにくい。

 

まして「物品整理」まで理由に出されれば、それに正当性すらも帯びてしまった。

 

 

結局、自宅に来ることを承諾した。

 

 

これで情が揺らいで再び男女の関係に戻ることはありえない。それは確信していた。だが、承諾した割に、とっても複雑な気持ちが自分の中に渦巻き続けた。みっともない限りであった。

 

言葉少なな帰路で、元彼女は職場の話を何気なく振ってくる。適当に相槌を打つ私。

 

ーもうどうだっていい、そんなことは...

 

これが素直な気持ちだった。

 

 

元彼女「お邪魔します。うわ~あったかい」

 

セントラル暖房を入れた我が家は、1日暖房を入れないアパートの一室よりは十分に暖かかった。更なる暖をとるため、ポータブルストーブのスイッチを入れる。

 

鼻歌交じりにソファの定位置(いつも座ってた場所)へ寝転がる元彼女に、私はこう言った。

 

「あのさ...3年近くも付き合ってたんだよ。さみしいとか、そういった感情はないわけ?」

 

少し考えたあと、彼女は「さみしいよ」などと気のない返事をした。

 

イライラした。

 

相手は自分と違う。これは当然のことなのは頭の中では理解している。

 

しかし...

 

私の中では3年弱の恋愛の総括が始まっている。なのになぜコイツはこうもお気楽に振る舞えるのか?理解の範疇を越えていた。

 

 

コーヒーをすすり、少しでも早く時間が経つことを祈って耐える。

 

時刻は23時を回ろうとしていた。

 

私の中での事件は、歯磨き中に起こった。

 

 

後ろから元彼女が抱きついてきたのである。

 

 

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戦慄した。

 

 

 

 

ー触るな!!

 

 

 

私の心は悲鳴をあげた。

 

元彼女「最後に、ぬくもりをもらっておこう♪」

 

ふざけるな。

 

なにがぬくもりだ。

 

こっちは気持ちの整理がついてない。

 

「彼女でもない人に触られたくない。いい加減にしてくれ、馬鹿にしないでくれ」

 

そう伝えた。

 

 

b.hatena.ne.jp

こんなエントリーが最近は熱かったようだが、ここに

 

「男だって彼女じゃない女に触られたら恐怖を覚える人もいる」というローカルな、未公開なエントリーもあることを私は叫びたかった。

 

男だからといって、みんながみんな、狼じゃない。繊細で小心者な狼もいるんだ!

 

 

この人と別れて良かった。

 

価値観が違いすぎる。

 

家に招いたことを承諾したのは私だ。

 

だから、今回体験した恐怖も自己責任のもとで降りかかったのだ。

 

けど、久々に自分の決断に後悔した。

 

恋人じゃない女性に触られる恐怖が、ここまで強烈なものだったとは...

 

 

もういちど言いたい。

 

男はみんな狼だと思わないでほしい。

 

触られて嬉しい男ばかりじゃない。

 

女性からのスキンシップは何をやってもプラスになるなんて馬鹿げた幻想は捨ててほしい。

 

 

セクハラに男女は関係ない。