個人事業主やフリーランス、中小企業も含めほとんどの方がホームページを作っても成果を感じていない事をご存知でしょうか?
ホームページは個人事業主やフリーランスの方こそ持つべきですが、何の策もなくホームページを作っただけでは成果は出ません。
そこで個人事業主・フリーランスの方で「ホームページを持っていない・これから作る予定」という方に向けてホームページを有効活用するために「ホームページは自分で作ったほうがいい」というお話をしたいと思います。
「なんで?ホームページ制作業者に頼んだほうがいいでしょ?」と思われるでしょうが、順を追って理由をご説明します。
目次
個人事業主・フリーランスのホームページは、ほとんど失敗?
3.7%しか「販売客数が大幅に増加した」と返答していない悲しい現実
上の図は、総務省がまとめた2014年版中小企業白書での小規模事業者へのホームページ活用状況のアンケート結果です。この中で、ホームページを持っている小規模事業者の3.7%しか販売客数が大幅に増加したと回答していません。
「変わらない」「やや減少した」「大幅に減少した」の合計割合は62.1%。「やや増加した」という微妙な回答も含めると96.2%もの方が残念な結果のようです。中小企業も含め個人事業主やフリーランスのホームページは、ほとんど営業ツールとして機能していないといっても過言ではありません。
2年間ホームページを運用して問い合わせは0。54万円が無駄に…
私が、お話を伺った個人事業主の整体師さんも「私の店にもホームページがあるんですが、2年間で問い合わせが1件もないんです」と言っていました。
ざっと費用を計算してみましたが、
・構築(初期)費用:30万
・月々の運用費:1万円×24回=24万
・合計:54万円(2年間)
と、2年間で合計54万円もかかったのに集客効果は0だったわけです。54万円をドブに捨ててしまったも同然ですから非常にもったいない話です。
私はWEB業界に入った当初、街の歯医者さんや美容院など小さなお店のホームページを作るWEB制作会社にいました。そこのWEBデザイナーとして小さなお店のホームページをいくつも作っていたのですが、「こんなの作っても意味ないよな…」と、いつも思っておりました。(その後どうしたら売れるホームページを作れるだろうか?という事を極めるためにデザイン制作からWEBマーケティングの世界に進路を変えました)
なぜ個人事業主・フリーランスのホームページは失敗するのか?
かつての私が、ホームページを無駄だと思うほど、ホームページは活用されていません。あれから10数年経ちますが2014年の中小企業白書からもわかるようにその状況は変わっていないようです。なぜホームページは活用されず、成果も実感されていないのでしょうか?
1. 明確なゴールを持たずにホームページを作るから
ホームページは営業ツールであり問い合わせを獲得するために作るという目的意識が希薄(名刺代わりにあればいいと思っている方が多いんでしょうね)。「月間◯件のお問い合わせをホームページ経由で獲得する!」という具体的な数値目標も必要です。
この数値目標が非常に大事です。私がWEBコンサルティングやホームページを作るときは必ず設定します。なぜならこの数字を決めることで何をどのくらいがんばるかを把握できるからです。
わかりやすくするために、夏までにダイエットがしたい女の子を例に説明すると、女の子は夏までに5キロやせたいという目標を設定。
そのためには、2週間に1キロ痩せる必要があり、1キロ痩せるには毎日1200カロリーまで摂取量を落とすことと、運動で300キロカロリーを消費という事を毎日続けることが必要で、1週目の目標体重は52キロ、翌週は51キロといったふうに週1キロ痩せる予定で・・・と、必要なことを逆算して設定しつつ、日々その進捗を確認していく・・・というようなことをホームページ活用でも実施します。
ざっくりした適当な例えですが、この女子大生のダイエットのように進捗を確認しつつ日々運用していきます。そうするとボトルネックが明確になり何をどれだけがんばるか、サイトは計画通り成長しているのかを正確に把握できます。このようにホームページは営業ツールであり、ゴールを明確に設定することが重要だと覚えておいてください。
2. 予算が無いから
格安業者にホームページ制作を依頼し安かろう悪かろのホームページになってしまう。予算が無いためサイトに数ページしかなく、明らかに情報が少なすぎる。友人知人に無料に近い形で作らせたため、当然できも悪い。などなど予算が無いために成果を実感できないケースも多いでしょう。
「ホームページはとりあえずあればいい、だから予算をかけない」という考えには賛成ですが、予算をかけなくとも成果を出す方法はもちろんあります。
また予算をかけるべき事とかける必要が無い事があります。ホームページを作る事に関しては予算をかけなくても良いです。それは後述しますね。
3. WEB制作会社丸投げしてしまうから
餅は餅屋ということわざがあるように、ホームページ制作はプロに任せるべきですがWEB制作会社にホームページ制作の全てを丸投げする事はオススメできません。
パワーポイントで作る営業資料を、何の商材知識も無いど素人に作らせますか?
あなたのサービスをこの世の中で一番良く知っており、一番売ってきたのはあなた自身です。あなたのサービスの営業資料もパワーポイントで、あなた自身が作っているはずです。その営業資料(ホームページのことです)をWEB制作会社という、いわばあなたの商品のど素人に任せますか?ナンセンスですよね?これで成果が出るわけが無いんです。
さらに、WEB制作会社に任せる事はとても危険なんです。なぜなら彼らはPhotoshopなどの画像編集ソフトや、HTML・CSSを使ってホームページを作る事はできますが、それだけなんです。
ホームページを作るプロではあっても、マーケティング的な考えはできないし、経験もほとんどありません。しかも、あなたのサービスを売るど素人でしかありません。そんなど素人に営業ツールを作らせるわけですから失敗して当然、成果なんて出るはずがありません。彼らは営業ツールであるホームページを綺麗な見栄えにしてくれるだけの人だと割り切りましょう。
高い費用を掛けてマーケティングも得意なWEB制作会社に依頼するなら成果も当然出るでしょう。しかし、デザインしかできない会社に安い価格で依頼するケースがほとんどでしょうから、WEB制作会社に丸投げせずに、あなた自身がじっくりしっかりホームページの内容を考える必要があります。
とはいえ、あなた自身がしっかり考えろと言っても、限度がありますし、正直言って難しいために世の中の小規模事業者は3.7%しか成果を感じれていないんでしょうね。後述しますがコストを何に投下してレバレッジを効かせるかが重要かと思います。ホームページを作る事にお金をかけるできではありませんが、お金をかけるべき本当に重要な事は他にあります。
4. 作ったらほったらかしで育てない/育てられないから
「2010年:ホームページをリニューアルしました」というホームページの最新情報を最後に現在に至るまで一切更新されていない、なんてサイトがたくさんありますよね?
無理に最新情報(What’s news)を更新する必要はないですが、ホームページはただ公開しただけでは全く効果を発揮しません。育てていく事が重要なんです。
リーン・スタートアップ的アプローチ – 小さく作って検証を重ねながら育てる
トヨタの改善手法を取り入れた米シリコンバレー発の起業の手法を「リーン・スタートアップ」と言います。コストはあまりかけず検証可能な必要最小限の試作品を作り顧客の声を聞きながら改善を重ね育てていくという手法です。
失敗の少ない起業手法として注目されています。この手法は起業に限った事ではなく、ホームページ活用でも使えます。私も過去の仕事で「検証しながら大きく育てていく」という事を何度も実施しました。
例えば、古いサイトで検証を重ね、検証結果を反映させながら段階的にホームページをリニューアルし、問い合わせが10年間全くなかったサイトを月間100件まで問い合わせを増やすという劇的な結果を出しました。
10年間お問い合わせ0件だったサイトを、毎月100件超まで上げた方法とは?
また、いきなりサイトを作るのではなく、まずは短期間でLP(ランディングページ)を作りつつ、検証を重ね、そのLPを段階的に100ページほどのホームページとして公開していくという事も実施しました。このケースも最終的には月間100件を超える問い合わせを獲得しました。このように検証を重ねながら大きく育てていくことで、失敗せずに成果を上げていくことができます。
(少し脱線しますが、ホームページリニューアルもだいたい失敗します。それは検証もせず仮説もない状態でいきなりサイトリニューアルするため悲惨な結果になってしまうのです。ホームページリニューアルでは売るためにコンテンツをどうするかは誰一人として興味を持たないし、深い議論もなされないケースが多いのです。しかし、なぜかサイトのデザインについては何度も何度も話し合いが持たれるのです。デザインは問い合わせ率にはほとんど影響しないので極論を言うとどうでもいい事です。議論やデザイン作成や修正の時間がもったいないです。というように、デザインはどうでも良いからこそ、自分で作って低コストで抑えるべきなんです。)
育てる事はSEO的にも重要
SEO的にも、ホームページを育てる事には意味があります。とにかくページを増やしていくだけでもSEO的に強くなれるからです。(ゴミのようなページや、よそのサイトをコピーしたページを大量に作っても意味ないですよ。)
ひたすらブログを更新していく、それだけでも集客効果が上がります。ブログの更新は正直しんどいですが、それでも実直に続けていると徐々にアクセスが増えていきます。
SEOの唯一にして最強の方法は、「コンテンツイズキング Content is King」と言われるように、顧客のためになる情報、彼らが知りたがっている良い情報を提供し続ける事、シンプルにこれだけなんです。実直に顧客が欲しがる情報をブログに書いていき、ホームページを育てましょう。
ですが、どうしてもそれができない状況があります。「予算がないので育てられない」「技術がないので育てられない」という2つのケースです。
予算がないので育てられない
予算がないので育てられないケースは、ちょっとしたページの修正ですらWEB制作会社に依頼しないとできず、毎回費用が発生するからでしょう。これは簡単に改修やコンテンツを増やせる仕組みを導入し自分で作る、内製する事で解決できます。自分で作るなら費用は0ですから。
技術がないので育てられない
HTMLやCSSなどホームページを作るための技術が無いためにホームページを育てられ無い。ネックの何割かがこれでしょう。
このケースを解決するためにホームページの作り方を勉強する必要はありません。ページの追加や改修が簡単に行えるツールを使えば解決できるからです。
だから、ホームページは自分で作ったほうがいい
3.7%しかホームページで大きな成果を感じられない悲しい現実がありました。失敗しないためには「明確なゴールを持ち」、「ホームページ制作コストを安く抑え」、「WEB制作会社に丸投げせず戦略を自分で考え」、「積極的にホームページを育てていく」そうすればいいんです。それを実現するためにホームページを自分で作りましょう。
「そんな事言われても、ホームページなんて作れ無いよ…」そんなあなたにおすすめしたい簡単にホームページを作れ、かつ育てられるツールをご紹介します。
一番のおすすめJimdo(ジンドゥー)
このJimdoを知った時にWEB制作屋さんは終わったなと思いました。もうこれがあれば誰でもホームページを作れます。無料で使えるのでまず試しに無料アカウントで利用してみてください。簡単に本格的なホームページが作れるんです、きっと驚くと思います。(SEOや事業の拡大、数年後のホームページの事を考えると独自ドメインで運用しないといけません。Jimdoを使うのなら無料ではなく有料プランにし独自ドメインで運用しましょう。)
これは本当にすごいです。何が凄いかといえば、本当に何の技術がなくてもホームページが作れるからです。
Jimdo解説動画
こちらが、Jimdoの編集画面です。
難しいHTMLや意味のわから無い管理画面ではなくて、ページを見たまま直接編集できます。
例えば、パーツを追加したい場所を選んで、
入れたいパーツを自由にチョイス。試しに写真を入れてみます。
このように写真を追加できました!めっちゃ簡単!
デザインテンプレートもいろいろあり自由に選べます。
もちろん、オリジナルのデザインを作る事も可能。
スマホ対応もばっちりでスマホページが自動生成されます。
Jimdoの事例
Jimdoで作られたサイトをご確認ください。これだけのサイトができるなら十分すぎますよね。
個人的に、このJimdoが簡単で一番のおすすめです。Wordpressなどはカスタマイズをする事でなんでも可能ですが正直難しい。こちらのJimdoは機能が制限される分、簡単なのでサイトを育てるにも最適。
またWordpressはブログがベースなので、管理画面がややこしくてページの編集が難しいです。このJimdoはページを見たまま編集できるのでやっぱり簡単です。格好をつけてWordpressにするより、Jimdoのほうが絶対いいですよ。
ほかにはWixもいいんですが、SEOに難あり?
Jimdoと同じく無料で使えて簡単に更新できるサービスに Wixがあります。こちらはJimdoよりかっこいいデザインテンプレートが多く、デザイン作成もJimdoのようにパーツを選択して差し込むのではなく、パワーポイントのように好きなパーツを好きな場所に入れ込むイメージです。デザインの自由度はWixのほうがJimdoより高いです。
ただし、Wixはソースコードがぐちゃぐちゃなうえ、Javascriptで生成されるためSEO的に難がありそうです。
王道のWordpress、ブログに最適!ただしサイトを育てるには少し難しい…
王道はWordpress。ブログを書くにはこれが一番良いのですが、サイトを大きく育てていくにはJimdoやWixの方が簡単で適しています。
売れるホームページを作るには?という視点で比較
3つを比較してみました。
Jimdo | Wix | WordPress | |
---|---|---|---|
育てる簡単さ | ◎ | ◯ | △ |
SEO | ◯ | × | ◎ |
スマホ対応 | ◯ | △ | ◎ |
ショッピングカート | ◯ | ◯ | ◯ |
デザインカスタマイズ性 | △ | ◯ | ◎ |
個人事業主やフリーランスがはじめてホームページを持つにはやはりJimdoがベストでしょう。事業が大きくなったり、2〜3年ほど経過すればホームページで使っている技術が古くなり、どうしてもリニューアルが必要になるのでそのタイミングでWordpressなどの本格的なCMSに乗り換えるべきです。その頃には専任のWEB担当者も雇えるかもしれませんし、その都度その状況にふさわしいサイトにすればいいだけです。最初からわざわざ状況にふさわしくないホームページを持つ必要はありません。
ホームページ活用でコストを投下しレバレッジをきかせる必要がある事とは?
レバレッジを効かせるとは、テコの原理のように小さな力で大きな成果を生み出す事を言います。
レバレッジ(英語 leverage,gearing,levering)とは、経済活動において、他人資本を使うことで、自己資本に対する利益率を高めること、または、その高まる倍率。 原義は「てこ(レバー、lever)の作用」。 レヴァレッジ、リバレッジなどカナ表記はいくつかある。 レバレッジ効果、レバレッジ率などとも。
コストを投下してテコの原理で大きな成果を生み出すべき事とはなんでしょうか?それは間違いなくホームページ活用術を学ぶ学習コストだと思います。
そのためには、SEOやリスティングやライティングの本を買ってきて勉強すればいいのでしょうか?いえ、そんな局所的なテクニックではありません。ホームページを活用するもっと大きな方法論を実践を通して学ぶのです。
やはり、自己流ではうまくいかない
この事例で紹介している私が過去にコンサルした企業様は、半分WEB制作会社のようなものでした。ホームページを作るプロであり、社内にWEBデザイナーもいました。彼らは私がコンサルティングに関わる前に半年間自己流でホームページ活用に注力していたのですが思うような結果がでませんでした。
ホームページを作るプロが半年間がんばって結果が出なかったのです。本やブログで得た知識ではやはり結果が出せないのでしょう。その後、私がコンサルティングに関わり3ヶ月で当初掲げていた目標を軽々と達成し、半年後には4.7倍の問い合わせ数を獲得できました。
その企業様は半年間のコンサルティングを通してホームページ活用のノウハウを吸収し以後は社内で内製できるようになったとの事です。成果を出すためのコンサルティングと、コンサルタントとともにサイトを成長させつつ、そのノウハウを吸収する事で、ホームページ活用の勝ちパターンを学ぶ事が出来ます。これこそコストをかけレバレッジを効かせる意味のある事です。
営業活動の主力は今以上にホームページにシフトしていきます。ホームページ活用のノウハウを学べば10年は戦えます。WEBコンサルティングを通してノウハウを吸収する事で、成果も出しつつ、ノウハウも吸収できる一挙両得の方法なのです。
ホームページを作る事は自分で無料で出来ます。育てる事も無料で出来ます。しかしホームページを上手く活用したり、必要な施策を必要なタイミングで実施する事は経験がないと出来ません。
ホームページは自分で作ってWEBコンサルタントと共に育てていく、これがベストの方法です。WEBコンサルティングやコンサルを通してノウハウを学ぶ事に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
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