武市殿出るがじゃ。
(武市富子)おまさん!…頼むき!ならん!おまさん!
(武市半平太)《すまぬ…富子》おまさん!《わしは切腹したはず…》《ここは?》《鬼!》《ならばここは…地獄》
(車のクラクション)うわっ!
(急ブレーキ音)《なんじゃこれは!》《けたたましい鳴き声とともに襲い掛かってきおった》《地獄に住む化け物?》《いや…あの光沢は漆?》《ハハハ…巨大な漆箱か》《なぜ動く?人力?それとも蒸気機関で…?》《開いた!》
(佐伯寅之助)危ねえだろおっさん!
(赤城サチコ)えっ?何あの頭!やばくない?
(寅之助)うわ〜レイヤーだよレイヤー。
《山賊!いや異人か?》来た…。
(寅之助)なんだよ…。
やんのかよコラ!おまんら日本人か?えっ?日本人なのか?ちょりっす!ここは日本なのか?何言ってんだよ。
日本なのかと聞いておる!そうに決まってんだろ!怖っ!わしは…生きておるのか。
いやぶつかってねえし。
あっ当たり屋じゃね?《そうか!あの切腹が夢》《獄中で寝てる間にどこかに潜伏していた同志が手引きしてくれたのか!》《フフフフ…ハハハハ…》こいつマジやべえって!…行くぞ!《フッ…あの妙な荷車は異国からの伝来品か》《神聖な日の本に野蛮なものを持ち込みおって》《さしずめここは長崎辺りか?》《まあよい。
必ず帰るぞ土佐へ》
日本が国家存亡の危機にあった幕末
有力諸藩の志士たちは立ち上がり命を懸けて戦った
それからおよそ150年
姿を変えたこの国は彼らの目にどう映るのか?
これは平成の世に迷い込んだとある幕末の志士の物語である
(佐伯晴香)とっとっとっと…。
(小見山喜一)佐伯くん…そーっとそーっと。
はい!そのまま…そのまま…。
(ニワトリの鳴き声)うわっ!
(小見山)佐伯くん優しく優しく。
もっとソフトにソフトに。
(下平康子)はいどうぞ。
(小見山)いただきます。
(康子)助かったわ。
もう足腰弱ってなかなか捕まえられなくて。
(小見山)いやいやいやこれぐらい当然ですよ。
皆さんが納めて頂いた税金が私たちのお給料になってるんですから。
(康子)そういえば聞いたわよ小見山さん。
うん?次の選挙出るんでしょ?いやあ…ハハハハ…!僕自身はそんな事は一言も言った事ないんだけどね。
私必ず投票しますから。
もう下平のおばあちゃーん!
(小見山)またお困りの事があったら…。
下平のばあさん頂きと。
あの…課長。
うん?これくらいの仕事でしたら私一人でも大丈夫ですよ。
(ため息)佐伯くん村の人たちとお話しするのも大事な仕事だよ。
独居老人も多いしこうやって人々の様子をうかがう事で孤独死が防げるんじゃない。
そうですね…。
あらあらあらあらあらあら…。
なんか勘違いしてない?人気取りのために親切にしてるわけじゃないからね。
もちろんわかってます。
うん…。
(携帯電話)
(小見山)あっ…。
(携帯電話)はいもしもし。
なんでもやる課の小見山喜一です。
杉崎店長どうしました?サムライ?
(店員)いらっしゃいませ。
何かの撮影とかじゃないですか?
(杉崎学)ええ…私もそう思ったんですけどもうずっと店内をうろうろしてるんですよ。
駐在さんは?
(杉崎)連絡しました。
《しかしなんという巨大な市じゃ》《見た事もない海産物や果実が並んでおる…》《ご内儀たちの奇抜な格好といいどうやらこの土地はひどく異国の文化に毒されておるようじゃな》《嘆かわしいこと…》
(店員)どうぞご試食いかがですか?《なんじゃあれは!》《熱した鉄板の上でそばを焼いておるのか?》《そばはみずみずしさが命であるというのに熱して水分を飛ばしてしまうとは笑止千万!》《それにしてもなんとも薄汚いそばじゃ!》《恐らく鉄板の汚れがそのままそばに付いてしまったのであろう》《フンッ…泥そばを嬉しそうに食いおって》《日本人の繊細な味覚も失ったか?》《ん?しかしこのにおいは不思議と食欲をそそる…》あのよろしかったら…。
《仕方ない。
逃亡のためにはこんなものでも腹に入れねば》うはあ!どうした?焼きそばに感激してるみたいです。
《泥くささなどみじんもない!》《これは汚れではなく…タレか?》《しょうゆとも違う絶妙な辛さ》《それが水気のないそばと絡み合っている》《止まらぬ!箸が止まらぬ!》《いかん!異国の文化に毒されたこんな土地の料理を認めては!》《そうじゃこんなものは土佐のかつおに比べれば月とすっぽん!》まずくて食えたものではないなこの泥そばは。
ああすいません。
あの紅ショウガ…。
《これは…なんとも鮮やかな色じゃ》《何かの果実か?》《なんじゃこれは!》《のどが…焼けるようじゃ》次はなんなんだ?なんか苦しんでますね。
(杉崎)ちょっとお客様困ります!すまぬ。
(客の悲鳴)
(杉崎)お客さーん!佐伯くん…あっちを頼む。
えっ?えっ私?
(小見山)皆さん皆さん落ち着いてください。
《またわけのわからぬものがそこかしこに並んでおる》中嶋さんこっちこっち!あそこあそこ…。
《この地は一体どうなっておる!》《日本は異国の文化にこれほどまでも侵略されてきておるのか?》
(中嶋和樹)あの…。
ちょっと駐在所のほうで…。
《こやつは…》お話聞かせてもらえます?《あの形は短筒》《横目か!?》《どうする?ここで捕まれば土佐に送還されてまた獄中送り》
(中嶋)あの…聞いてます?
(杉崎)あっ!うわー!
(中嶋)杉崎さん大丈夫ですか?店長大丈夫ですか?変な走り方なのに…速い。
《獄に長くいすぎた…》《体が…持たぬ…》
(篠原優菜)誰か倒れてる。
(桜井健斗)えっ嘘ちょんまげ?
(優菜)サムライだ。
(太田垣樹)この月代本当に剃ってある。
(健斗)サカヤキ?
(坪内陸)っていうかこの人大丈夫か?
(健斗)先生呼んでくる!
(優菜)サムライさん大丈夫?うう…。
どけ!《もはやこれまでか…》しっかりしてサムライさん。
大丈夫?
(健斗)先生こっち!
(佐伯真人)はいはい…。
(佐伯)あら…大変だ!もしもし大丈夫ですか?もしもし!どうなさいました?
(アナウンス)「こちらは神里村役場です」「本日午前11時頃スーパーやまとや付近でサムライ姿の不審者が目撃されました」
(子供たち)先生さようなら。
(佐伯)はいはい。
気をつけてね。
さようなら。
(アナウンス)「村役場へご連絡ください」先生あのサムライ大丈夫かな?ハハッ大丈夫大丈夫。
君たちはなんにも気にしなくていいから。
ねっ?
(優菜)じゃあ佐伯先生サムライさんの事は任せたからね。
はいわかりました。
君たちは気をつけて帰ってね。
(子供たち)先生さようなら。
はいはいさようならさようなら。
あのサムライ大丈夫かな?ただいまー。
ねえおじいちゃん知ってる?今日さ変質者が出て今までずっと捜し回っててもうくったくた。
(ため息)洗濯物洗濯物…。
(悲鳴)娘どうした?変態!来ないで!なんだようるせえな!うわっ!こいつマジでやべえ奴じゃん!おまんは…山賊の仲間!なんでこいつが家にいるのよ!知らねえよ!この方ね家の前で倒れてらしたんだよ。
ジジイ…!あり得ないって!こいつの事捜して今大騒ぎしてんのよ!ああでもすごく弱ってらしたからね…。
放っちゃおけんでしょう。
大丈夫ですか?
(寅之助)おい!危ねえって。
こっちいろ!
(佐伯)はいはいはいはい…。
こいつ変態だって!ほら私のブラ!
(寅之助)おい変態サムライ!警察行こうか!ぶら?これはぶらと申すのか?どんなごまかしだよ!これはなんじゃ?ほのかによい香りがするが…。
変態!電話する。
ちょっと待ちな…。
ちょっと待ちな…。
なんかわけがあるかもしれないでしょ!
(寅之助)どんなわけだよ!とにかく落ち着きなさい。
今お食事お持ちしますからね。
ちょっと待っててね。
(佐伯)お口に合うかどうかわかりませんがどうぞお召し上がりください。
ハハハ…どうかご遠慮なく。
どうぞ。
かたじけない。
見ず知らずの私にご親切に…。
このご恩は必ず…。
(佐伯)いやいやそんな大した事ではございませんよ。
泣いてるぞあいつ。
芝居でしょ。
(佐伯)そうだ申し遅れました。
私佐伯真人と申します。
こちら孫の晴香と寅之助です。
あのよろしかったらお名前を伺ってもいいですか?《どうする…?》《正直に名乗れば罪人である事を知られてしまうやもしれん》《だが恩義を受けた身。
嘘はつけぬ…》拙者山内土佐守家中留守居組武市半平太と申す。
そうだったんですか!実のところとある事情で山内家より長らく揚屋入りを命じられておりました。
しかしこの度外に潜伏していた同志によって脱獄の手引きがされたようです。
脱獄?不本意ではありますが私にはもう腹を切る覚悟が出来ておりまする。
腹切り…?しかし私の命により動いていた者らの命はなんとしても乞わねばなりません。
どうか万全の態勢を整え同志らと落ち合う時期が来るまでこちらでかくまっては頂けませぬか?そんな事情があったんですねえ…。
ちょっとおじいちゃんこの人の言う事信じるの?ってかこれ何?あっ役に入り込んじゃって戻れなくなったとかそういう系?病気でしょ。
それか…あっ詐欺師とか。
そっか!おい変態サムライ!この家にはな盗み取る金なんてねえぞ!
(佐伯)寅之助…。
(寅之助)黙ってろ!お前みてえのがなオレオレ詐欺とかに引っ掛かんだよ!そうよ。
おじいちゃん人がよすぎるって。
(寅之助)ジジイはすっこんでろ。
おまんら!たいがいにしちょきや!その目上の者に対する口の利き方はなんぜよ!佐伯殿に対してその態度無礼じゃろう。
武市さんありがとうございます。
もう十分です。
しかし佐伯殿…。
あっそうだ。
武市さんちょっとこれ見て頂けませんか?ちょっとお待ちくださいね。
ええ…。
(佐伯)これですよ…はい。
なんと細かく美しい文字。
武市さんはいつの時代のお生まれなんですか?文政です。
文政ですか。
(佐伯)ええ…文政天保弘化嘉永安政万延文久元治慶応明治…。
待たれよ。
今は慶応です。
まだ年号は変わっては…。
まだまだ続くんですよ。
明治大正昭和そして今は平成です。
平成?
(佐伯)はい。
つまり現在はあなたが元いらした時代から150年ほど経った日本なんです。
フッ…。
佐伯殿私をからかっておいでですか?ああ…私もあなたの立場だったら到底信じられないでしょうね。
…はい。
「それをつけてみんなで食べたっていう…」これは…!「こちらがそのごんもり」「うどんをつけ汁につけて食べる権兵衛のオリジナルメニューです」
(佐伯)無理やり信じろとは申しません。
ただあなたの時代にはなかったこんな文明の利器が当たり前にあるのも事実なんです。
(篠原理央)タケチハンペータ?シーッ!「心は何も知っていない」
(理央)大丈夫だよ聞こえてないから。
っていうかなんで布施明?私が好きって言ったの覚えてくれたみたい。
「見つめることさえ忘れ」でタケチハンペータって誰?理央幕末とかわかる?バンド?そこからか〜。
江戸時代って日本が外国とやりとりするのを禁止する鎖国って政策をとってたの。
ちょっちょっちょっと待って。
晴ちゃんさ頭いいから私にもわかりやすーく説明して。
まあ簡単に言えば外国から日本を乗っ取られるのを防ぐためみたいな…。
へえ〜。
だけどある日黒船っていうでっかい戦艦が日本に来てアメリカの偉い人がいい加減日本に自由に出入りさせろゴルァって脅してきたわけ。
はあ!?それアメリカがシマ荒らしに来たって事?まあそんな感じ。
ハッ…許せねえ。
で江戸時代っていうのは徳川幕府って組織が仕切ってたんだけど…。
ああ徳川聞いた事ある!そいつらがね超へタレで言う事聞きますから攻撃しないでくださいってほいほいアメリカの言いなりになったわけ。
弱っ!そしたらまあ当然下のサムライたちは怒るでしょ。
自分らだけでもシマを守らないとってなるでしょ。
なるなる。
わかるわ。
でサムライたちは力ずくで外国人を追い出せってなったの。
これがいわゆる攘夷って…。
ジョージ?攘夷!アハハ…こっちか〜。
それと同時にヘタレの幕府に国を任せておけないからってこいつらを潰して新しいリーダーとして天皇に仕切ってもらおうって考えが出てきたの。
これが勤王って考え方なわけ。
これもまた難しい漢字だね。
でここでやっと本題。
武市半平太って人は今の高知県で土佐勤王党ってグループを作ってこの攘夷と勤王の運動を仕切っていたリーダー格の人だったの。
ああ族のアタマか。
で高知ってどこ?四国の左下。
四国って…。
それはあとで自分で調べて。
(2人の笑い声)でこいつがまた目的のためなら手段を選ばない奴でね邪魔者を後輩使って殺させたりとか結構むちゃな事して出世したらしいのよ。
すっげえワルじゃん。
で最後にはやらかしてきた事が上司にバレて腹を切らされておしまい。
相当気合入ってんねペータ先輩。
ペータ先輩って…。
ねえ今度お店連れてきてよ。
いやでも…あの人は偽者だから。
(テレビの音声)
(アナウンサー)「茂木敦さん43歳が何者かに刃物で刺され…」
(小見山)また路上でグサッてやつ?最近多いねこういう物騒なニュースが。
(鳥谷聡)どうせまたキレやすい若者がやっちゃったんでしょ。
(小見山)教育の問題なんだよね。
こういう事は行政がしっかりしないと。
(諸橋圭吾)さすがは小見山課長。
(鳥谷)選挙となればバックアップはお任せください。
ありがとう。
ありがとう。
(諸橋)なんでもやります。
理央ちゃん『夢想花』。
嬉しい!円広志も覚えてくれたの?もうすごい嬉しい!
(崎)ああ…またやりよったがか!あっすいません。
すいません…。
おはよう。
はいおはよう。
何?これ。
朝はパンにしてって言ってるじゃん。
ああ…武市さんのためにね。
どこまでお人よしなのよ。
ねえ今日はもう駐在さんに連絡するからね。
(寅之助)いやマジでヅラじゃねえんだって。
えっあり得ないっしょ。
(佐伯)はいおかえり。
寅あんたまた朝帰り?パーリーパーリー!いやマジで前橋あちぃわ。
サッちゃんも?
(サチコ)ちょりっす!ちょんまげ触りたいっつうから。
こっちこっち…。
(佐伯)ダメだよ寅之助!あれ?…読めない!うん…。
「御世話に成申候」「慶應の世に戻り致したく候」「武市半平太」あいつマジでタイムスリップしてきたと思い込んでんのかよ!これも演出じゃない?まっ出てってくれてよかったか。
うん。
(サチコ)えー?マゲマゲ触りたかったのに。
捜してくる!えっ?まだ遠くへは行けないはずだ。
ちょっ…おじいちゃん!もう…!もう放っておきなよ。
ああ…。
大丈夫かな?相当思いつめていたようだしね。
あれ?えっ?えっ嘘でしょ!
(佐伯)武市さん!武…。
何やってるんですか?こんなとこで。
わしは昨日ここで目覚めたんじゃ。
同じように寝ておれば帰れるのではないかと考えたんじゃが…。
武市さんとにかく家へ戻りましょう。
ね?ね?さあ…。
わしはなぜここへ来たんじゃろう…。
こっちが聞きたいですよそんな事。
こんな日本など見たくなかった。
えっ?異国の文化に毒され馬鹿騒ぎしているだけのこんな世の中など知りたくなかった。
(悲鳴)
(サチコ)何あの頭!やばくない?わしらが命を懸けて戦った先に…こんな腐った日本があるとは許せんぜよ!もういい加減にしてください!こっちはねあと30分で出勤しなくちゃいけないんです!腐った世の中で働かなきゃいけないんですよ!えらいはちきんじゃな。
わしはおまんの身の上話を聞いとる場合ではないのじゃ。
はあ?こっちこそねあなたの馬鹿話に付き合ってるほど暇じゃないんです。
わしは戻りたいんじゃ。
どうすればよいか教えてくれぬか?知りませんよそんな事。
何かそのような道具があるのではないのか?タイムマシンなんてドラえもんぐらいしか持ってないっつーの。
ドラえもん…?その者はどこにおる?ああいいいい…。
今の話は忘れて。
ないです。
この世にはそんな道具ありません!そうか…。
もしやと思っておったのじゃが…。
もうよくわからないけどこっちに来たんならこっちの時代の人間としてやっていけばいいんじゃないですか?断る。
なんで?攘夷を掲げ血判を押した身。
異国の文化に毒されたこの時代に迎合する事など到底出来ぬ。
チッ…面倒くさっ。
(佐伯)いいんじゃないですか。
(佐伯)武市さんは武市さんらしく武士として今を生きておいでになれば。
まあ確かに大半の人たちにとってあなたが慶応という遠い時代からいらした事を理解出来る人はあまり多くないかもしれません。
それどころかとんでもないサムライかぶれのおかしな人だと笑う人たちもいるかもしれません。
でも今あなたの立っているここがこの平成という場所があなた方が命がけで守ってくださった未来なんですよ。
こちらへ来られたのが定めだとすればやがて戻っていく定めもあるかもしれませんよ。
佐伯殿は私の事を…。
信じてますよ。
幕末の本物の武市半平太殿だと。
出来る事から始めましょう。
ね。
いいから乗って!すまぬが異国の荷車に乗るわけには…。
これ国産だから。
ほう〜日の本にもこのようなものを作る業が…。
いいから早く。
ほう〜。
なんで正座?本当面倒くさっ!何を致す?しないとダメなの!誠に不調法致しました。
(杉崎)確かにカップ麺のお代は頂戴しました。
(中嶋)いやしかしまさか佐伯先生のお知り合いだったとは…。
(佐伯)実は私の遠縁の者でございましてお騒がせして本当に申し訳ございませんでした。
佐伯殿…。
(中嶋)これで一件落着ですね。
(杉崎)でも武市さんはなんでそんな格好を?
(佐伯)いえあの…。
実は私は150年前の日本から来たのです。
(2人の笑い声)
(中嶋)面白い事言いますね武市さん。
ハハハハ…。
《なんと度量のあるお人だろうか》《もしも何者かが慶応の世に紛れ込んできたとしたらわしは同じように庇護出来るであろうか?》富ちゃーん。
ちょっとここどこなわけ?無礼者!《無理じゃ》《はあ…》《まったくあれが日本を担う若者の姿とは…情けない》おい!ちょっと待て。
ぶつかっておいて詫びもなしか!てめえ俺が誰だかわかってんのか?北吾妻とった寅だぞ!あん?あん?あん?寅之助もうその辺にしておけ。
(寅之助)なんだお前まだいたのかよ。
おんしももうよかろう。
それともこのわしがお相手致そうか?おい!今度会ったらすっころすからな!《あの男殺気を放っておった…》《何者?》
(佐伯)武市さーん!
(佐伯)どうなさったんですか?いえ…。
見つけたんですよ。
あなたにぜひお願いしたい事を。
(佐伯)今日からみんなの事を面倒見てくれる武市先生です。
うわ〜めっちゃリアル!
(健斗)マジだ!やっぱマジでサムライだったんだ!すげえ!おまんらは確か…。
覚えてる?俺たちが最初に見つけたんだぜ。
その節は世話になった。
(佐伯)じゃあ今日は自習にするからね。
武市先生の言う事をちゃんとよく聞くようにね。
(子供たち)はーい!先生!先生!遊ぼう。
先生遊ぼう。
ちょっちょっ…。
離れろ!寄るな!先生遊ぼう。
ちょっと佐伯殿!佐伯殿待たれよ!私にこの塾の先生など務まりませぬ。
そんな難しく考える事ありませんよ。
塾といっても勉強を教えるばっかりじゃないんですから。
しかし…。
大丈夫です。
昔も今も子供たちは変わりません。
それじゃあ…。
(健斗)あれだろコンビニの裏の森の…。
(陸)いいから行こうぜ。
秘密基地だって。
やだよ。
あの辺怖えし。
小さな絵箱か…。
(健斗)絵箱?学び舎にそのようなものを持ち込みおって。
いいじゃんちょっとぐらい。
ならぬ!他の者たちの迷惑であろう。
自習なんだから俺たちの勝手だろ。
どうしても言う事が聞けんというんなら今すぐここから出ていくがよい。
(舌打ち)行こうぜ健斗。
うんああ…。
(優菜)大丈夫だよあいつらは放っておいて。
(樹)先生はなぜそんな格好をしてるんですか?実はわしは150年ほど前の日本から来たんじゃ。
幕末からですか?信じてくれるのか?タイムリープを否定するつもりはありません。
おまん変わっておるな。
(樹)先生ほどではないと思いますけど。
(優菜)そんな事よりさ先生何か教えてよ。
お願い。
先生教えて。
習字とかそろばんとか出来るの?
(健斗)大丈夫か?
(陸)平気平気。
殺人犯?
(中嶋)ええ。
東京で起きた殺人事件の犯人らしき男が近くの駅で目撃されたと連絡がありました。
(ざわめき)
(小見山)まあうちは大丈夫でしょう。
(坪内早苗)聞きましたよ。
落ち武者みたいな人がいたって。
そうそうそう…。
そういえばあの男怪しいな。
(杉崎)ああ〜あの人なら佐伯先生のお宅にいるんですよね?
(一同)えっ!?
(小見山)なんですと!まあ…確かに私の家でねお世話させて頂いておりますよ。
(ざわめき)いやでももうすぐ追い出しますから。
(太田垣碧)今その人は何をしてるんですか?塾でね子供たちを見て頂いておりますよ。
(ざわめき)武市先生決して悪い人じゃないんでそんな慌てるような事じゃ…。
(小見山)子供たちが危ない!皆さんこの小見山喜一が子供たちを助けにいって参ります。
(鳥谷)私たちも行きましょう!
(小見山)ちょっと失礼ちょっと失礼…。
(女性)行きましょう。
今すぐ行きましょう。
(健斗)つぼっちさ本当に場所わかってんの?
(陸)わかってるよ。
(健斗)さっきから迷ってない?あっあれの事?
(陸)そうそう。
よかった…。
(健斗)やっぱ迷ってたんじゃん。
(子供たち)頑張れ!頑張れ!もっともっともっと!ほらもっと腰に力入れんか!頑張れ!
(小見山)みんな!子供たち!こっから離れて!こっちいらっしゃい。
ケガは?してない?大丈夫?
(優菜)ママどうしたの?
(小見山)何をしているんだ君は?相撲の稽古じゃが。
子供たちが泥だらけじゃないですか!相撲をとっておるのじゃ。
泥がつくのは当然であろう。
(桜井美保)あれ…健斗は?
(早苗)陸もいない!
(母親たちの騒ぎ声)武市さん2人は?
(健斗)暗っ!秘密基地っていうかお化け屋敷?何ビビってんだよ。
宴会しようぜ宴会。
(陸)うわっ!うわっ!
(健斗)うわっ…すいません。
人がいるなんて知らなかったんです。
すぐ出ていきます。
(橋本正)いいって気にしないで遊んでいきなよ。
(健斗)でも…。
(橋本)あっ…。
お菓子とかジュースもあるよ。
君たちスマホ持ってる?スマホ。
ゲームしようよ。
お兄ちゃんもちょうど暇だったし。
そっかあ…ここ君たちの秘密基地だったんだ。
ごめんね勝手に入っちゃって。
いえそんな…。
ところで君たちさここに来る事って誰かに言った?ううん。
内緒だよな。
うん。
そう。
ありがとうございました。
はいはい…。
やっぱり学校のほうにも来てないようですね。
(美保)そうですか…。
(早苗)本当どこを遊び歩いているんだか…。
とにかく捜しましょう。
子供は村の宝だ。
(美保)ありがとうございます。
(早苗)それに引き換え…。
(佐伯)あっそれじゃあ…。
佐伯殿。
あっ…。
武市さんは全然気にしなくていいんですよ。
全て私の責任ですからね。
それから晴香留守頼むね。
何か連絡があるかもしれんから。
うんわかった。
頼むじゃあ。
じゃあ…。
なんなんですか?あなたは。
もう早く出てってください。
《待てよ確かあの時…》
(健斗)あれだろコンビニの裏の森の…。
いいから行こうぜ。
晴香殿!こんびにとはなんじゃ?えっ晴香殿?こんびにとはなんじゃと聞いておる。
色んな物が売ってる便利な店ですけど。
それはどこにある?この辺だと歩いて20分ぐらいのところに。
その裏の森に子供らの隠れ家になるような場所はないか?どうだろう…?寅も小さい頃よくその辺で遊んでたような…。
(ドアの開く音)ちょっ…ノックぐらいしろよ!こんびにの裏の森に子供たちの隠れ家となるような場所を知らぬか?なんだよ?急に。
子供らがいるかもしれぬのだ。
えっ?塾の子供たちが帰ってこないんだって。
どうせゲーセンかどっかだろ。
放っときゃ帰ってくるよ。
なんだよ!?隠れ家の場所を教えてくれぬか?頼む!
(寅之助)うっぜえな!お前にガキを捜す義理なんてねえだろ!ってか部外者なんだからとっとと出ていけよ。
確かに子供らに義理はない。
しかし佐伯殿には恩義がある。
恩義?ただ一晩泊めただけじゃねえか。
薄情なおまんらにはわからんかもしれんな。
たとえ一宿一飯なれど赤の他人に対する無償の施しそれがどれほど尊いものか。
武士たる者受けた恩義は命に代えても返さねばならん。
頼む!
(メールの着信音)えっ?どうした?村の防災速報。
駅前で例の犯人らしい人物の目撃情報があったって。
なんだよ?犯人って。
東京で起きた殺人事件の!森を捜す。
えっ?あっちょっと…!寅あんたも!
(橋本)ああーっちくしょう!わざわざこんなど田舎まで逃げてきたのによ…。
なんだよ…。
ガキは砂場で遊んでろ!
(車のクラクション)乗って!寅が案内するって。
かたじけない。
(女子高生)ねえねえねえ…見てこれ。
スーパーに落ち武者出没だって。
やばっ!これ本物?これ絶対嘘でしょ。
嘘だよね。
どう考えてもおかしいじゃん。
ねえねえねえ…ごめんごめん。
ちょっとそれ見せてもらっていい?ごめんねごめんね…。
何?あんた。
(寅之助)おい!あっちょっ…。
ねえ懐中電灯!ああーっ!クッソ!もういっか面倒くせえし。
(陸と健斗の泣き声)
(橋本)泣く事ねえって。
どうせこんな腐った世の中生きてたってしょうがねえんだから。
あん?まさか…。
ラッキーだよお前ら。
楽しいうちに終わって。
フフッ…。
童を盾にとって虚勢を張るとは情けないのう!
(橋本)望みどおりぶっ殺してやるよ!
(小見山)コミヤマンが上司で幸せだねえ。
おまんがやってるのは最低の行為ぜよ!サムライを捜してるんですが…。
無礼者!《こやつ…出来る》2015/10/24(土) 00:24〜01:24
ABCテレビ1
[新]サムライせんせい #1[字]
幕末の侍・武市半平太(錦戸亮)が現代にタイムスリップ!「今の日本」を侍ならではのやり方で斬りまくります!笑いあり感動ありの“サムライ×タイムスリップ×コメディー”
詳細情報
◇番組内容
時は幕末、武市半平太は切腹を……次の瞬間、現代にタイムスリップしていた——。一方、侍の格好をした不審人物の出現に、村人たちもオロオロするばかり!事情を聞こうとするが、タイムスリップしたことを自覚していない半平太は、獄中への逆戻りを恐れ、逃げてしまう!その矢先、殺人事件の犯人らしき男が近隣の駅で目撃されたとの情報が!その男が半平太ではないかと訝った村人たちは、騒ぎ始め…!?
◇出演者
錦戸亮、神木隆之介、比嘉愛未、藤井流星(ジャニーズWEST)、黒島結菜、石田ニコル、梶原善、森本レオ
◇原作
黒江S介『サムライせんせい』(リブレ出版)
◇脚本
黒岩勉
◇音楽
井筒昭雄
【主題歌】
関ジャニ∞『侍唄(さむらいソング)』(インフィニティ・レコーズ)
◇演出
片山修(テレビ朝日)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】内山聖子(テレビ朝日)
【プロデューサー】山田兼司(テレビ朝日)、木曽貴美子(MMJ)
【協力プロデューサー】遠田孝一(MMJ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/samuraisensei/
☆Twitter
https://twitter.com/samurai_tvasahi
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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