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羽田と中国・広州を結ぶ新路線が就航
10月25日 17時47分

羽田と中国・広州を結ぶ新路線が就航
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中国から日本を訪れる旅行者の数が過去最高を更新するなか、25日から始まった国際線のダイヤでは日中両国を結ぶ定期航空便が25%余り増加し、このうち、中国南部、広州の空港では、羽田空港と結ぶ新たな路線の就航を記念する式典が行われました。
25日から始まった国際線のダイヤでは、日本と中国本土を結ぶ定期航空便が、1週間当たり1000往復に増加し、前回ダイヤが変更されたことし3月より25%余り増えました。
このうち経済規模で上海、北京に次ぐ中国第3の都市、広州にある空港では、羽田空港との定期航空便の運航が1日合わせて4往復新たに始まりました。
定期航空便は、全日空と日本航空、それに中国の航空会社の3社が運航し、25日、空港で開かれた記念の式典で、全日空の阿部信一中国統括室長は、「これまでの成田便に加えて羽田便が新たに就航し、選択肢が広がった。東京への旅行をゆっくりと楽しんでいただきたい」とあいさつしました。
このあと乗客たちは記念品を受け取り、次々と羽田空港に向かう第1便に乗りこんでいきました。
第1便で東京に観光に行くという20代の中国人女性は、「成田よりも羽田のほうが都心に近くなり、とても便利だと思います。買い物などを楽しみたいです」と話していました。
日中を結ぶ定期航空便の大幅な増加で中国から日本を訪れる旅行者がさらに増え日本への経済効果も注目されます。

広州の総領事館ではビザ申請が大幅増

日本を訪れる中国人旅行者は、円安やビザの要件緩和などを背景に増加が続いていて、日本政府観光局によりますとことし1月から先月までの9か月間に日本を訪れた中国人旅行者は383万人余りとなって過去最高を更新しました。
中国にある日本大使館や総領事館には、連日、地元の旅行会社の担当者がビザの申請に訪れています。このうち、広州の日本総領事館では、ことし1月から先月までの9か月間でビザの発給件数が41万件余りと、去年の同じ時期に比べて2倍近くに増えているということです。
総領事館にあるビザの申請窓口には、旅行会社の担当者が訪れパスポートや書類を提出するなどして、手続きを行う姿が見られました。
広州にある日本総領事館の齋藤法雄総領事は、「羽田便の新規就航でビジネスや観光の利用客が増え両国の交流が深まることを期待している」と話していました。

日系企業も利便性向上を歓迎

広州空港がある中国南部の広東省では、トヨタ自動車と日産自動車、それにホンダの大手3社が現地企業との合弁会社の工場を操業しており、自動車関連など製造業を中心におよそ2000社の日系企業が進出しているとされています。
このうち、横浜市に本社がある日産自動車の中国の合弁会社、「東風日産」では、羽田便の新規就航で、これまでの成田便と比べて出張に必要な時間を往復で1日分短縮することができるとして歓迎する声が出ています。
東風日産の乗用車部門のトップを務める打越晋総経理は、「人材交流がより進むとともに、効率的に仕事ができるようになるのでありがたい」と話していました。
また、日系の物流会社によりますと、広州から日本には国際線の貨物輸送を利用して自動車部品や電子部品などが輸送されており、羽田便の新規就航によって、広州で午前中に預かった荷物をその日のうちに東京や神奈川の工場に届けることが可能になるなど、輸送時間の短縮とともにコスト削減の効果も期待できるということです。
日系の物流会社の米倉勉広州支店長は「顧客から羽田便を使ってより早く運べる方法はないかと問い合わせを受けている。特に、緊急の場合には大きなメリットがあるのでニーズに応えていきたい」と話していました。

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