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トルコ大使館前で乱闘騒ぎ 9人けが
10月25日 17時58分

トルコ大使館前で乱闘騒ぎ 9人けが
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25日午前、来月1日に実施されるトルコの総選挙の在外投票を行うため、東京・渋谷区のトルコ大使館に集まった人たちの間で乱闘騒ぎがあり、少なくとも9人がけがをしました。クルド系トルコ人のグループとトルコ人のグループの間で対立が起きたとみられ、警視庁が警戒を続けています。
警視庁によりますと、25日午前7時ごろ、東京・渋谷区のトルコ大使館の前で、来月1日に実施されるトルコの総選挙の「在外投票」を行うために集まっていた人たちの間で乱闘騒ぎが起きました。
その後、午前8時ごろと9時ごろに小競り合いがあったほか、午前11時前には、集まった人たちが再び殴り合うなどして、現場は騒然となりました。
警視庁によりますと、一連の乱闘騒ぎで、警察官2人を含む少なくとも9人がけがをして病院で手当てを受け、このうち外国人2人が骨折しているということです。
このほかにも少なくとも3人がけがをしたとみられていますが、搬送を断ったため、けがの程度は分からないということです。
また、投票に来た人たちが集団で乗ってきたとみられるバスの窓が壊されるなどの被害も出ました。
在外投票を行うためにトルコ大使館を訪れた人は一時、600人ほどに上り、警視庁は、機動隊を動員して警戒に当たるとともに、周囲の交通規制も行いました。
警視庁の調べでは、クルド系トルコ人のグループとトルコ人のグループの間で対立が起きたとみられ、大使館付近で掲げられた旗を巡るトラブルがきっかけだったという情報もありますが、詳しいことは分かっていないということです。
警視庁によりますと、25日朝は、投票が始まる1時間前の午前8時から、警察官と大使館の警備員の合わせて20人ほどで混乱がないよう警戒する予定でしたが、態勢が整う前に最初の乱闘が起きたということです。
投票自体は混乱なく行われ、夕方になって訪れる人も少なくなり、騒ぎは起きていませんが、投票は25日午後9時までの予定で、警視庁が引き続き警戒しています。
警視庁は、傷害や暴行などの疑いで、今後、関係者から事情を聴くなど捜査を進める方針です。

双方の主張に食い違い

トルコ大使館前での乱闘騒ぎは、クルド系トルコ人のグループとトルコ人のグループとの間で起きたとみられていますが、きっかけを巡っては双方の主張に食い違いがみられます。
このうちクルド人の40歳の男性は「クルド人の若者たちが早めに投票しようと大使館の前で待っていたらトルコ人が叫びながら殴りかかってきたと聞いた。その後も互いに怒りが収まらず再びケンカしたのだと思う」と話していました。
またクルド人の27歳の男性は「私たちはクルド語を話していたし、車にクルド人勢力の軍事部門のYPGと書かれた旗を飾っていたため、襲ってきたのだと思う」と話していました。
一方、トルコの与党関係者で、選挙の事務作業を担当するトルコ人の男性は「クルド系のグループが大使館の前でクルド人武装組織の旗を掲げたことが発端となり騒ぎになった。騒ぎは次第に大きくなり、石を投げ合うような状況もみられた」と話していました。
またトルコ人の35歳の男性は「クルド系の人がトルコ人の悪口を大声で言っていた。最初はみんな無視していたが、次第に乱闘が起き、自分も巻き込まれて顔にけがをした」と話していました。
現場では、日本で暮らすクルド人でつくる民間団体の担当者が、相手をののしるようなことばを言わないなど、冷静な対応を取るよう呼びかけていました。

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