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【プロ野球】

先勝ソフトバンク シリーズ最多タイの6連打

2015年10月25日 紙面から

ソフトバンク−ヤクルト 4回裏1死、シリーズ最多タイ記録となる6連打の口火を切る左中間に先制ソロを放ち、両手を広げて走りだす松田=ヤフオクドームで(七森祐也撮影)

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◇日本シリーズ<第1戦> ソフトバンク4−2ヤクルト

 日本シリーズ第1戦は24日、ヤフオクドームで行われ、2年連続日本一を狙うソフトバンクが、14年ぶりに出場したヤクルトを4−2で下して先勝した。ソフトバンクは4回、松田の左中間へのソロ本塁打をはじめシリーズ最多タイの6連打で計3点を奪った。先発の武田は4安打、2失点で完投した。

 4番兼主将の内川不在のソフトバンク打線が、ヤクルト投手陣をのみ込んだ。火を付けたのはチーム一の「熱男」松田だった。

 試合が動いたのは4回1死、石川の外角低めのシンカーを一振り。自身3度目の日本シリーズで、初アーチを左中間スタンドへたたき込んだ。

 「初めてのホームランはうれしいし、自信になる。自分でも納得いくバッティングで大事な先制点が入った。本当に大きなホームランだった」とホームランテラスを飛び越えスタンドまで運んだ先制弾を自画自賛した。

 「お祭り男」のイメージが強いが、昨年までの日本シリーズは打率1割8分2厘。松田が打って、打線が一気につながった。中村晃の左前打、吉村の三塁内野安打で一、二塁。さらに今宮が中前打と畳み掛ける。ヤクルト上田の好返球で中村晃が本塁で憤死しても、勢いは止まらない。2死一、三塁で高谷の打球はバットの先っぽに当たり、三塁線へコロコロ。幸運な三塁適時内野安打で1点を追加すると、続く川島も中前へ適時打を放ち、古巣相手に“恩返し”を果たした。

 シリーズタイ記録となる6連打。工藤監督も「つなぐ気持ちで3点取ってくれた。チームが1つになっての勝利」と選手たちをたたえた。

 「僕が勢いをつけたのはうれしいけど、内川さんが出られないことで1つになったと思う」。こう話す松田は、ユニホームのポケットに内川の手袋を忍ばせて試合に臨んだ。昨季までは松田が離脱すれば、内川が松田の手袋とともに戦ってくれた。内川の無念でチームが結束。球団初の連続日本一の夢は、仲間たちが受け継ぐ。

 6回、明石の左中間への適時二塁打で先発全員安打も達成。松田は「打者にとって1戦目は大事。けっこう全員が良い形で入れたので、後はすんなりいくと思う」と不敵に語った。

 下馬評は高い。だが、勝負事は一寸先は闇。それだけに15安打と勢いのつく勝ち方は大きい。戦前の松田の「最短で決めたい」というスイープ宣言も実現しかねない滑り出しだ。 (小林孝一郎)

 

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