中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

井端引退 由伸監督の電話で決断

2015年10月25日 紙面から

「夢のような18年間だった…」。引退記者会見をする巨人の井端=東京・大手町の球団事務所で(佐藤哲紀撮影)

写真

 巨人の井端弘和内野手(40)が24日、東京都内の球団事務所で今季限りでの現役引退を発表した。中日時代は荒木雅博内野手(38)と二遊間を組み、「アライバ」コンビで一世を風靡(ふうび)。攻守ともに名人芸でファンを魅了した職人は「僕らの世代のスーパースター」高橋由伸新監督(40)とともに現役生活に別れを告げた。来季は1軍内野守備走塁部門のコーチとして入閣する見通しだ。

 覚悟を決めた男の顔だった。会見場に現れた井端が口を開く。「このたび、現役を引退することになりました。今まで携わった方々、監督、コーチ、裏方さん、多大なる支援を頂き、ありがとうございました」。18年間の現役生活に別れを告げることを表明した。

 決断の裏にあったのは指揮官に就任することが決まった盟友との友情。「ジャイアンツに来たときから、由伸が辞めるときは一緒に辞めようと思っていた」。23日の夕方に高橋監督から電話で引退と就任の報告を受け、すんなりと結論を導き出した。

 出会いは高校1年のとき。堀越の井端は桐蔭学園の高橋の特大アーチを目の当たりにした。「一緒の世代のスターだった。高校から25年、ずっと彼を見てきて、最後に一緒にプレーできて、一緒に辞められる。これほど素晴らしいことはない。彼のおかげで素晴らしい野球人生になった」

 1998年の中日入団はドラフト5位。「下位で入ったし、気楽な部分もあった。でも、入った以上は人一倍、努力してきたつもり」。リーグ制覇は6度。名手として鳴らした守備はゴールデングラブ賞7度。職人技と評された右打ちで他球団を苦しめた打撃では1912本の安打を積み上げた。

 現役生活をあらためて振り返り、「よくやったと自分でも思う。まさか40歳までできるとは思っていなかった。夢のような18年間だった」としみじみと語った。

 来季は1軍内野守備走塁コーチとして由伸内閣をサポートする見通し。「(高橋は)ものすごく大変な道を選んだ。でも、僕らの世代のスーパースターなので、やってくれると思うし、どんな困難にも立ち向かってくれると思う」。再び、盟友とともに。井端は新たなステージに足を踏み出す。 (井上学)

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ