宮田富士男、溝越賢
2015年10月25日16時24分
福岡、佐賀県境の脊振山系で「クマのような動物を見た」との情報が両県警に寄せられてから約1週間。目撃情報は23日までに計5件となった。現場付近で見つかったふんは、イタチの仲間の「ニホンアナグマ」のものと判明したが、警察や自治体は引き続き、登山客らに注意を呼びかけている。
九州では野生のクマは絶滅したとされているが、目撃情報は17日以降相次いだ。5件のうち3件は脊振山頂から約4キロ北西の椎原峠付近でのもので、ここで採取したふんを動物の生態調査などを行う九州環境管理協会(福岡市)が分析したところ、ふんに含まれる動物の腸内細胞のDNAの塩基配列から、ニホンアナグマのふんとわかった。
福岡市動物園によると、ニホンアナグマはイタチの仲間で本州と九州に広く分布し、体毛は茶色。雑食性でネズミやミミズ、果物などを食べる。体長50~60センチというが、今は越冬に備えてえさをたくさん食べる時期で体が大きくなった可能性もあり、クマと見間違うことはあり得るという。
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