【ソフトB】「熱男」弾!マッチ点火6連打 先発全員15安打、圧倒的先勝
◆2015日本シリーズ ▽第1戦 ソフトバンク4―2ヤクルト(24日・ヤフオクドーム)
「SMBC日本シリーズ2015」が開幕。ソフトバンクが先発全員の15安打でヤクルトに快勝し、球団初の2年連続日本一に好発進した。4回に松田の先制ソロから6連打で3点を先制。6回に明石の適時二塁打で加点した。武田は9回に2ランを浴びたが、4安打完投勝利。シーズンで90勝を挙げ、クライマックスシリーズ(CS)最終ステージ(S)も無敗の王者は、4番の内川が肋骨(ろっこつ)骨折で離脱するアクシデントをものともしなかった。
もう1人のチームリーダーが、打線爆発の号砲を鳴らした。4回1死。選手会長の松田が大仕事だ。石川の外角低めへの123キロのシンカーを仕留めると、打球は左翼スタンドへと消えた。「最高の結果。いい突破口になった」。日本シリーズでの自身初アーチは、内川不在の不安を吹き飛ばす先制点を生んだ。
ムードメーカーの一発で、ベンチは沸き、勢い付いた。2死一、三塁から高谷、川島に連続適時打が出るなど、松田の先制弾から日本シリーズタイ記録となる6打席連続安打。終わってみれば、球団史上初となるシリーズでの先発全員安打の15安打の快勝だ。
肋骨骨折で戦線離脱が決まった内川は試合前、ナインの前に立って思いを託した。「日本一を戦う前にこういう話をするのは、申し訳ない。でも、何も言わずに、この場からいなくなるのは違う」。主将の無念に、チームスローガン「熱男(アツオ)」の象徴的な存在の背番号5が奮い立った。
試合中は内川の革手袋をユニホームのポケットに忍ばせ、戦った。「内川さんも(去年)僕がけがをした時にポケットに入れてくれていた」。CSでは9打数1安打の打率1割1分1厘。名誉挽回のシリーズで主将の分も暴れた。お立ち台では「内川さん、見てますか?」とカメラを通じて語りかけ、ポケットから取り出した手袋を掲げた。
お立ち台では工藤監督の満面の笑みがこぼれた。「1回から手に汗が出っぱなし。心地よかったが、緊張感があった」。現役時代に日本シリーズ出場14回、日本一に11回も輝いた男も、1年生監督としての初舞台はガチガチのスタート。「松田がみんなの緊張感を一振りでラクにしてくれたのが大きかった」とヒーローをたたえた。
昨季の日本シリーズからポストシーズンは8連勝。松田は「日本シリーズも最短で決めたい。ファンには申し訳ないけど、東京で決めてきます」と宣言した。4番不在でも、王者は圧倒的な強さを見せた。2年連続頂点の座は、絶対に譲らない。(福谷 佑介)
▼第1戦主な記録
◇タイ記録
▽イニング最多被安打6=ヤクルト・石川の4回(03年対ダイエー第2戦2回の阪神・伊良部秀輝に次ぎ6人目。6打席連続被安打は伊良部と2人目)
※ソフトバンクの先発全員安打は、66年対南海第6戦で巨人が唯一記録した全員安打を含め、12年対日本ハム戦第5戦の巨人に次いで11度目。