【巨人】井端「由伸と一緒に」引退!2000本安打より友情
巨人の井端弘和内野手(40)が24日、都内の球団事務所で今季限りでの現役引退を表明した。通算2000本安打まで残り88本に迫っていたが、「同級生の由伸がやめる時は一緒にやめようと思っていた」。高橋由が引退、監督就任を決めたことで、ユニホームを脱ぐ決断をした。来季は内野守備走塁コーチとして、新監督を支える可能性が出てきた。
涙はなかった。井端は晴れやかな表情で会見に臨んだ。引退の理由を聞かれると、監督就任が決まった高橋由への思いを口にした。「同級生の由伸より長くやることは絶対にないと思っていた。昨日、彼が現役を引退して電話をもらって、それからやめようと決めた」。23日は来季に向けてG球場で秋季練習に参加していたが、固い友情が迷わず引退を決意させた。
高橋由との出会いは25年前、堀越高1年の時だった。「(対戦した試合で)とてつもなく大きいホームランを打った」と衝撃を受けた。「同世代のスターで高校、大学とずっと見てきた。由伸がやめる時はやめると決めていた。最後に一緒にプレーできて一緒にやめられる。これほど素晴らしいことはない。彼のおかげでいい野球人生を送れた」。自然と、感謝の思いがあふれ出た。
井端は中日時代にゴールデン・グラブ賞を7度、受賞するなど球界を代表する遊撃手だった。二遊間を組む荒木との「アライバ」コンビで攻守に活躍。13年WBCの台湾戦(東京D)では、9回2死二塁からの同点打で日本中に感動を与えた。同年オフに巨人移籍。逆方向への「右打ち」と堅実な守備で原巨人を支えた。2000本安打まで残り88本だが、「それより、自分が決めたことを裏切ることができなかった」と信念を貫いた。
会見では今後について未定とした。だが、勝呂内野守備走塁コーチが退団したため、卓越した守備理論を持つ井端が「ヨシノブ政権」に入閣する可能性はある。「由伸がいたから続けられた。まさか40歳までプレーできるとは思っていなかったので、夢のような18年間だったと思います」。小さな職人が、夢中で駆け抜けた野球人生の幕を閉じた。(片岡 優帆)