晴耕雨読

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俺の周りにも簡単に「南京大虐殺はなかった」と言うやつがいたけど、これ「見解の相違」とか「言論の自由」みたいな軽い言葉で片付けていい話なのか。

否定するということは、確実に存在して日々生活し、何の罪もなく虐殺された人々の人生そのものを抹殺し人間の尊厳を踏みにじることではないのか。

しかも動機が、自分のイデオロギー的立ち位置から「虐殺なんてなかったことにしたい」という願望を史実にすりかえるふざけきったものでしかなくて、こいつらにとって真実なんて自分の都合に合わせて変更できる程度のもの。

許せないでしょ。

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小林よしのりは最近「戦争論は言論の自由」で逃げているが。

日中戦争前の日本は、通州事件（やったのは日本の傀儡政権）を大々的に報道して世論を憤激させ「暴支膺懲」をスローガンにし、こんなやつらは徹底的に殲滅すべしという空気を盛り上げてた。

南京大虐殺をやった兵士達も、後ろめたさもなく桃太郎が鬼退治してるような気分で殺してたんだと思うよ。

実際に自分たちが殺していたのは鬼ではなく何の罪もない農民や女性子供だった。

戦後そのことに気づいて謝罪した元兵士達は「中共に洗脳された」とレッテルを貼られ、戦後も中国人を「チャンコロ支那人」と呼ぶメンタリティの元兵士は相変わらず鬼退治気分で日中戦争を語る。

＞仁藤穣 ‏中国戦線から復員した兵士たちのほとんどが語れなかった、語りたくなかったほどの蛮行だったが故に、結果として歴史修正主義の台頭を許すことになったのは極めて残念なことだと思います　

「シナ人に食人の風習」「残虐な通州事件で日本は戦争せざるを得なくなった」という小林戦争論を「言論の自由」として認めるということは、関東大震災直後の「不逞鮮人が暴動」「井戸に毒を投げた」というデマも「言論の自由」として認めてよい、ということになるのではないか。

関東大震災直後に虐殺に手を染めた民衆は、後ろめたさなんか微塵もなかったと思うよ。

こいつらも桃太郎の鬼退治気分で朝鮮人を殺してたんだよね。

俺が小林よしのりを叩くのは、関東大震災直後に「朝鮮人が井戸に毒を投げた」とデマ流してたやつを叩く理由と同じ。

「アウシュビッツは捏造」という言説が欧米では「言論の自由」として絶対に認められていないのに、日本ではなぜ「南京や慰安婦は捏造」が言論の自由として堂々と大手を振っているのか。

日本軍はガス室を作らなかったが、殺害規模や犯罪性はナチスより決して「まし」だったわけではない。

ドイツ人ユダヤ人双方に「ナチスのやったことを絶対に許してはならない」という決意があり、それが欧米諸国では常識として共有されているのだが、日本では「大日本帝国の戦争犯罪を許してはならない」という決意があるだろうか。