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 9千人近い死者を出したネパール大地震から25日で半年になる。再建を担うはずの復興庁がいまだに設置されないうえ、国内の政治対立からインドとの国境が封鎖されてガソリンなどの輸入がこの1カ月近くストップ。復興に向けた作業は進まず、被災した人々の暮らしに影を落とす。

 「村に戻りたいが、戻る家もないし、お金もない」

 北東部シンドゥパルチョーク出身のマウサム・サンワルさん(23)はつぶやいた。地震で家を失い、妻や9カ月の娘とともに首都カトマンズの空き地でテント暮らしを続ける。この空き地には被災者ら約4600人が今もテントで生活する。政府の支援はない。