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『日本の亡国を防ぐために①』三橋貴明 AJER2015.9.15(5)
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10月24日、ブルガリアのボリソス首相がソフィアでルーマニア、セルビアの首相と会談し、移民問題について議論されました。会談後の記者会見で、ボリソフ首相は、
「ドイツとオーストリアが難民の受け入れを中止した場合、三カ国が国境を閉鎖する用意がある」
と、発言。
現在、難民はセルビア経由でハンガリーに入り、オーストリアからドイツに抜けるのが「メインルート」になっています。ところが、ハンガリーがセルビア国境はもちろんのこと、クロアチア国境まで閉鎖したため、難民はスロベニア経由でオーストリアに向かっています。
ハンガリーが接している南の国境は、実はルーマニアが最長です。というわけで、「ギリシャ⇒ブルガリア⇒ルーマニア⇒ハンガリー」という新たなルートができてしまうことを、ルーマニアやブルガリアの首相らは懸念しているわけです。
ボリソフ首相は、
「何百万人もの難民らの流入で、国を窮地に陥らせたくない」
と強調しましたが、これは果たして「偏狭なナショナリズム」なのでしょうか。少なくともわたくしは、そうは思いません。
いずれにせよ、ドイツが難民受け入れを中止すると、東欧・バルカン諸国に難民が「滞留」することになり、混乱の激化は避けられません。その場合、セルビアとブルガリアが南方国境を閉鎖し、バルカンルートはほぼ途絶することになります。
バルカン半島に、新たな鉄のカーテンが引かれることになるわけです。
カギを握る国であるドイツの状況がどうかといえば、明らかに「新・鉄のカーテン」の方向に向かっています。
『ドイツ 難民対応強化の新たな法律施行
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151024/k10010281631000.html
中東などからの難民の流入が続くドイツで、難民としての条件を満たさない人たちを速やかに国外退去とすることなどを柱とした法律が新たに施行され、メルケル政権は難民の流入に歯止めをかけたい考えです。
ドイツの複数のメディアが伝えたところによりますと、ドイツで24日、流入が続く難民への対応を強化するための法律が、予定よりも1週間前倒しで施行されました。
この法律では、新たにコソボやアルバニアなどのバルカン半島の3つの国を政治的な迫害などが起きていない「安全な出身国」に分類し、経済的な目的でこの地域からドイツに来る人たちを早期に国外退去にするとしています。(後略)』
ドイツの難民申請に関する新法は、元々は11月1日に施行される予定でした。とはいえ、難民・移民がドイツに殺到している状況を受け、一週間前倒しの10月24日に施行となりました。
難民問題を担当しているアルトマイヤー官房長官は、公共放送ARDに対し、
「前倒しの動きは、これから難民申請しようとしている人々への合図だ」
と、説明しました。
新法は、ドイツで難民申請の結果を待つ申請者に対し、宿泊場所や食事の提供に加え、一か月当たり143ユーロ(日本円でおよそ1万9000円)の現金が支給されていますが、これを物品の支給に変更する。難民申請を却下された者の国外退去の手続きも、スピーディになります。
アルトマイヤー官房長官は、
「ドイツに滞在する権利を持たない難民申請者の国外退去に関しては、われわれは改善を試みている。なるべく早く、今年中にも行いたい」
と、述べました。
ヨーロッパで、次第に「国境」が高くなっていっています。
改めて、現在のヨーロッパを考えると、結局、「モノ・サービス」「ヒト」「カネ」という経営の三要素の国境を越えた移動の自由化、すなわちグローバリズムは、「平時」においてしか通用しないということが分かります。現在のヨーロッパは明らかに非常時ですが、国民の権利や生活が大いに脅かされているような時期においては、各国が「国境」で自分たちを守ろうとせざるを得ないという話です。
そして、それは当然なのです。
そもそも、欧州が難民を受け入れることを定めたダブリン協定は、冷戦時代に東欧諸国から亡命者がやってくることを想定し、締結されました。現在のように、何百万人(しかも、経済移民含む)もの人々が欧州に殺到するような事態は、端から想定されていないのです。
ドイツが「ドイツ国民の生活や安定を犠牲にして」まで、難民を無制限に受け入れない限り、東欧やバルカン半島に新・鉄のカーテンが設置されるのは避けられないでしょう。そうなると、今度はギリシャに難民が滞留することになってしまうため、新・鉄のカーテンはエーゲ海や地中海に移動することになります。
日本の政治家の皆さん、特に、安倍総理大臣。現実を見て下さい。
これから世界に訪れるのは、国境や国籍にこだわらざるを得ない時代です。
「もはや、国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました。などと、寝言を言っていられる時代は過ぎました」
というのが真実なのですよ、安倍総理。
「寝言を言っていられる時代は過ぎた」に、ご賛同さる方は、↓このリンクをクリックを!
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