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新型ノロウイルス 大流行のおそれ高まる
10月23日 18時07分

新型ノロウイルス 大流行のおそれ高まる
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ことし9月以降に国内で発生したノロウイルスの集団感染は、ほとんどが遺伝子の変異した新型ウイルスによるものだったことが分かり、国立感染症研究所は、今後、新型ウイルスによる大きな流行がおきるおそれが高まったとしていて、厚生労働省も全国の自治体に注意を呼びかけました。
激しいおう吐や下痢を引き起こすノロウイルスの新型は、去年、国内で初めて感染が確認されましたが、国立感染症研究所がことし9月以降、国内で起きた集団感染のうち、遺伝子のタイプが判明したものを調べたところ、そのほとんどが新型ウイルスによるものでした。
ノロウイルスの流行は毎年11月以降本格化しますが、国立感染症研究所は今シーズン、新型ウイルスによる大きな流行がおきるおそれが高まったとしています。
また専門家は、新型ウイルスは遺伝子が変異しているため、現在、医療機関などで使われている迅速診断キットでは、感染を見逃すおそれがあり、病院や保育園などで感染拡大を防ぐ対策が遅れることが懸念されるとしていて、厚生労働省も全国の自治体に注意を呼びかけました。

「ウイルスの形変わったとき大流行」

ノロウイルスに詳しい国立感染症研究所の片山和彦室長は「今回のようにウイルスの形が大きく変わったときには、人々の体に抗体が十分にできておらず、感染が拡大しやすい。大流行が起きる可能性が高まっていると言える」と話しています。
また「新型ウイルスは、いまの迅速診断キットでは、十分見つけられない可能性がある。これまで優れたキットとして広く使われているので医療現場でノロウイルスの感染ではないと判断してしまいかねず、例えば保育園や高齢者施設などで、適切な対処ができず、感染が広がってしまうおそれもある。今回は、迅速診断キットの結果にかかわらず、患者の状況をみていただき、おう吐や下痢という、ノロウイルスの感染特有の症状が認められる場合には、適切な方法で便などの処理を行ってほしい」と話しています。

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