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高級住宅街に「売春婦あります」看板 「日本を侮辱してる」猛抗議の末に撤去へ

withnews 10月23日(金)7時0分配信

 ロンドン中心部にある創作日本料理店に、思わず目を疑ってしまうこんなネオンサインが掲げられていました。「売春婦あります」。現地の日本人らが「日本人を侮辱している」「女性への差別だ」などと声を上げたところ、ロンドンのフェミニスト団体がこれに呼応。ツイッターでボイコット運動を展開した結果、看板は取り外されることになりました。しかしオーストラリア人店主は「これはアートだ」などと持論を語っていました。

【写真】ロンドンの下品な看板 ほかにも「口にできない」ひどい言葉が…

店の従業員、意味を知って驚愕

 問題の店はロンドン中心部の王立公園、ハイドパークの近くにある「Kurobuta」。日本企業のロンドン駐在員の西井大祐さん(28)は先月、友人と店を訪れてネオンサインを見つけました。「日本語が分からんことをええことに調子乗っとるなあと思った」と西井さん。友人と看板のことを話題にしていると店の女性従業員が「日本人でしょ?何て書いてあるの?」と聞いてきました。意味を教えると女性は「ば、売春婦(prostitute)?」ととても驚いた様子だったそうです。西井さんはあきれ返りつつも「日本の店の英語表記でも似たようなことがあるかも知れない」と話しています。

邦人向け情報誌が問題視

 ことの発端は今年8月中旬、在英邦人向けの情報誌「週刊ジャーニー」の編集部に寄せられた読者からの情報でした。半信半疑で編集者の女性が店に向かったところ、とんでもない光景が広がっていました。青々としたネオンサインの光で照らし出された「売春婦あります」の文字。その看板のすぐそばで楽しそうに食事をする女性客。店内にも別の下品な看板がありました。編集者が写してきた写真を見た同誌オーナーの手島功(てじま・こう)さんも「これはひどい」と驚きました。「想像以上にネオンサインは大きく、しかも24時間付きっぱなし。夜に行くと店の前の道路も青く輝いてるんですよ」

 手島さんはネオンサインの文字がどれだけひどいものかを知ってもらおうとすぐに店主にメールを送りましたが、返信はありませんでした。「問題の店主はNobuという人気の日本食レストランにいた人物。日本のことをよく知っていたはずです。『あなたはこんなひどいイタズラをしてまで注目を集める必要はない』ともメールに書いたんですが、一切無視でした」と話します。タイムズやガーディアンなどイギリスの高級紙、デーリー・ミラーやサンなどの大衆紙にも情報を寄せましたが、フリーペーパーが「Kurobuta VS.日本人社会」という切り口で取り上げたのみでした。手島さんは週刊ジャーニーでこの問題を何度も記事にしました。

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最終更新:10月23日(金)15時47分

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