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「南京大虐殺文書」記憶遺産登録の裏に、
国連トップの座をめぐる陰謀説も

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第134回】 2015年10月24日
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 冷戦後、ブルガリアはNATOに加盟し、欧米に強く依存してきたために米、英、仏が反対する可能性は低いとのこと。中国は間違いなく無条件で賛成。ロシアも、昨年三月のクリミア編入で経済制裁を受け、いまでは中国が天然ガスの大きな取り引き相手となっており、中国が賛成すればロシアも追従するだろうとの見方が強い。

 次の国連事務総長は、イリナ・ボコバ氏でほぼ本決まりだ。疑問に思われた方は私の偏向と思ってもらってかまわないが、共産党員だった経歴の持ち主が国連事務総長などになってもよいものなのだろうか。ましてや、中国べったりで裏取り引きをしたかもしれないようなグレーな人物が。

 世界記憶遺産は、後世に残すべく必要性を認められた歴史的な記録物の登録事業だ。日本も山本作兵衛が描き残した筑豊の炭坑画や『舞鶴への生還 1945―1956 シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録』『東寺百合文書』などが登録されている。

 そこに韓国は「慰安婦関連資料」を登録しようと国際連帯委員会を設立し準備を進め、中国は今年「南京大虐殺文書」を申請し登録が許された。

 ありもしないものをあたかも事実のように申請する厚かましさには呆れもし、怒りが湧くが、日本を貶めるため、そして栄達のため次の事務総長になるための引き換えに、人類の文化を利用する浅ましい連中だけは許してはならない。

 ユネスコ憲章が前文で謳う「平和の砦」が聞いて呆れるぜ。
 何とかしろ、外務省!!

参考記事:日経新聞10月10日
週刊新潮10月22日号
週刊文春10月22日号他

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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