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食べる力回復へ 医療機関マップHP公開10月25日 6時06分
高齢者を中心に食べ物をかんだり、飲み込んだりする力が衰えた人のために、専門の検査やリハビリを受けられる全国の医療機関などの情報をまとめ、地図上に示したホームページの公開が始まりました。
ホームページを作成したのは、東京医科歯科大学の戸原玄准教授らで作る厚生労働省の研究班です。
研究班によりますと、老化や病気で食べ物をかんだり、飲み込んだりする力が衰えた人は専門の検査のほか、口や舌を動かしたり、誤って気管に入らないようにしながら飲み込むリハビリが必要ですが、専門の医療機関に関する情報が少ないのが現状です。
特に、胃につないだ管から栄養や水分を取る「胃ろう」の患者は、病院を退院したあと適切なリハビリを受けられず、「食べる力」を取り戻せないケースも多いということです。
このため、研究班は患者の支援グループから協力を得るなどして、専門の検査やリハビリを受けられる全国の医療機関などの情報を、地図上に示したホームページを公開しました。
現在、およそ840か所が登録されていて、住所を入力すると近くの施設の情報が表示され、訪問診療を受けられるかも分かるということです。
戸原准教授は、「『食べる力』を維持することは、とても重要だ。患者本人が使うだけでなく、医療関係者が患者に紹介するなどして支えてほしい」と話しています。
研究班によりますと、老化や病気で食べ物をかんだり、飲み込んだりする力が衰えた人は専門の検査のほか、口や舌を動かしたり、誤って気管に入らないようにしながら飲み込むリハビリが必要ですが、専門の医療機関に関する情報が少ないのが現状です。
特に、胃につないだ管から栄養や水分を取る「胃ろう」の患者は、病院を退院したあと適切なリハビリを受けられず、「食べる力」を取り戻せないケースも多いということです。
このため、研究班は患者の支援グループから協力を得るなどして、専門の検査やリハビリを受けられる全国の医療機関などの情報を、地図上に示したホームページを公開しました。
現在、およそ840か所が登録されていて、住所を入力すると近くの施設の情報が表示され、訪問診療を受けられるかも分かるということです。
戸原准教授は、「『食べる力』を維持することは、とても重要だ。患者本人が使うだけでなく、医療関係者が患者に紹介するなどして支えてほしい」と話しています。
リハビリで回復も可能
食べ物をかんだり飲み込んだりする力が衰えたお年寄りが、「食べる力」を取り戻すためには、専門のリハビリが欠かせません。
千葉県市川市の長嶋吉男さん(82)は、重い脳梗塞を患ったあと、ものをかんだり、飲み込んだりする力が衰え、胃につないだ管から栄養や水分を取る「胃ろう」の処置を受けました。
当時の主治医からは、「一生、口からものを食べることはできない」と言われたということです。その後、つてをたどって専門の歯科医師や歯科衛生士の紹介を受け、口からものを食べるリハビリを行った結果、「胃ろう」を続けながらも、ほぼ普通の食事を取れるようになりました。
妻の雅子さんは「以前は、つばを飲み込むだけで何十分もかかっていたので、リハビリでここまで回復するとは想像しておらず、本当によかった」と話しています。
千葉県市川市の長嶋吉男さん(82)は、重い脳梗塞を患ったあと、ものをかんだり、飲み込んだりする力が衰え、胃につないだ管から栄養や水分を取る「胃ろう」の処置を受けました。
当時の主治医からは、「一生、口からものを食べることはできない」と言われたということです。その後、つてをたどって専門の歯科医師や歯科衛生士の紹介を受け、口からものを食べるリハビリを行った結果、「胃ろう」を続けながらも、ほぼ普通の食事を取れるようになりました。
妻の雅子さんは「以前は、つばを飲み込むだけで何十分もかかっていたので、リハビリでここまで回復するとは想像しておらず、本当によかった」と話しています。